これまで家族のためにやってきた家事や食事づくりも、いつかひとりになり、自分のためだけにやることも。夫を亡くし、子どもが巣立ち、ひとりで暮らすようになったという、足立洋子さん(70歳)に、ひとりレシピの楽しみ方について伺いました。
すべての画像を見る(全2枚)家族のためから、自分のためへ。60歳を過ぎてからのレシピ
いつも明るく、朗らかな笑顔が印象的な足立洋子さん。ですが、夫が亡くなり、子どもたちが独立して「自分のための家事」を模索する時期には、心もとなさを覚えることもあったのだそう。
「53歳のときに夫が他界し、同じ頃、息子が家を出て、3人暮らしから急にひとりになったんです。食事づくりにはり合いを感じられなくなって、1年ほどは燃え尽き症候群のようでした」
家事のやる気が再び湧いたのは、あることがきっかけでした。
「この先、ひとりの時間の方が長いのかも、と気づいて。この年齢になったら、自分でやる気を出さないと、だれも引っぱり上げてくれない。いつまでも無気力ではもったいない! 楽しまなきゃ、と思うようになったんです」
楽しむことを忘れない姿勢が毎日を輝かせてくれるヒント。そのモットーは、レシピのなかにも生きています。楽しくつくっておいしく食べられる、ひとり分レシピを教わりました。
●ひとりごちそう鍋
ひとりの食卓だと、食材がちょっとずつ余ってしまいがちです。残り物を集めて適当に調理するのではなく、「お楽しみメニュー」に変身させれば、わびしさもありません。いろいろな食材が入るから、見た目も華やかで、味わいも深く。さらに、家族の人数分だと高価で手が出なかった"ちょこっとぜいたく”な食材を使えるのもまた、ひとりごはんならではの楽しみです。
材料(1人分)
- 豚バラ薄切り肉 50g
- カニ脚(ゆでたもの・殻を除く) 2本
- 豆腐(絹ごし・食べやすく切る) 1/6丁
- ホタテ貝柱 1個
- レタス 2、3枚
- ミズナ(5cm長さに切る) 1株
- 麩(好みのもの)、ポン酢しょうゆ 各適量
- A【だしパック 1つ 昆布 5cm】
【つくり方】
小鍋にポン酢しょうゆ、A以外の材料を入れてからひたひたの水(分量外)とAを加え、強
火でアクを取りながら豚肉に火がとおるまで煮る。ポン酢しょうゆを添えていただく。
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