新年度になる前に心機一転、断捨離を! と考えている人も多いのでは。しかし断捨離とはいっても、むやみやたらに捨てるのは間違いです。
断捨離を始める前に考えたいことを、「断捨離メソッド」の提唱者であるやましたひでこさんに聞いてきました。
やましたひでこさんが、断捨離を始める前の人に伝えたいこと
すべての画像を見る(全2枚)●手をつけるのは古いものから、と心得て
たとえば、日々家に入ってくるDMやお便りなどの紙類と、ため込んでしまった書類の山。どちらから処分すべきか悩む人も多いですが、やましたさんは「鮮度」で考えるべきと提案。
「ため込んだ古いものから始めないと、一向に片づいた気がしません。ただし収まっていたものを出すと、一時的に前よりひどくなるので、そこは勇気をもって乗り越えて」
●人のものほど目障りなのは当然。家族のもち物には手をつけないで
断捨離を始めると、必ずぶつかるのが家族のものが気になるという状態。けれど、どんなに人のものがじゃまでも、勝手に捨てたり、捨てさせようと無理強いしたりするのはNG。
「相手に理解してほしいなら、まず自分から。楽しく断捨離する姿を見せることで、相手の心も変化してきます。それでも変わらないなら、そこで初めて声を上げましょう」
●人にあげる、寄付する、リサイクル…。ものを手放すやり方はいろいろあります
やましたさんは、ハンガーは定数を決め、クローゼ ットからはみ出さない数に服を厳選。1つ手放してから、1つ入れることをルールにしています。
ものを捨てることに抵抗がある人には、やましたさんはこう提案します。
「私たちの体が新陳代謝するように、居住空間も、ものが入ってきて出ていくサイクルがうまく回ることが大事。人に譲る、リサイクルするなど、『出す』方法ならなんでもいいんです」
放出する日を決めて、ダラダラ取っておかないこと、人に無理に押しつけないことにも注意。
●理由探しは必要なし。今、「いる」か「いらない」か判断基準はシンプルに
断捨離では、ものの定数や、捨てる基準を明確に決める必要はありません。
「基準は『今、私が使いたいか』だけ。便利だから、もらいものだから、たまには使うからといった、残すための理由づけはいりません」
出したものに対して反省や後悔も不要。もし、捨てたあとに必要になっても、そのときは必要なタイミングで手に入ると考えるのが断捨離です。
●ため込んだ期間が長い人ほど自分だけでやろうとがんばらないで
断捨離にかかる時間は、ものをため込んだ時間に比例します。ものがあふれた状態が長期間にわたって続いている場合は、解消するまでには時間も手間もかかります。
「ゴミが層になっているような状況だと、自分ひとりでは無理。家族や専門業者、友人など周囲にSOSを。他人の力を借りてでも、一度ヘドロ沼から脱出する勇気をもつことが大切です」
※断捨離はやましたひでこさんの登録商標です