住んで15年、50代後半にさしかかった夫婦が、これからの暮らしを考え、マンションリノベーションした事例です。2LDKの間取りを家族の人数分の個室がある3LDKに。使いづらくコーナーがデッドスペースとなっていたL字型キッチンを「壁づけ+アイランドカウンター」に一新。白いクロスの壁・天井を、コテ跡の温もりが伝わる珪藻土にすることで、上質な素材に包まれた心癒やされる住まいになりました。
すべての画像を見る(全18枚)素材や色を巧みに組み合わせて心ときめく空間に
Bさんの家 東京都
- ・家族構成:夫57歳 妻57歳 長男17歳
・築年数:築18年(2004年築)
・専有面積:68.63㎡
・工事費:2200万円(税・設計料込み)
・設計・施工:フィールドガレージ
新築時から約15年暮らしたマンションを、今の生活に合った間取りにしようと考えたBさん夫妻。「これを機に、使いにくかったL字型キッチンや家の内装も、すべてリセットすることにしました」と、妻は振り返ります。
リノベーションでキッチンはストレスフリーに。「調理中も、振り向くだけでアイランドカウンターからものが取り出せるので使いやすいんです」と絶賛です。
今まで無表情だった白いクロスの壁・天井を、コテ跡の温もりが伝わる珪藻土に。フローリングは幅広のウォールナットに替わり、シックな濃い茶で洗練された空間へと変化。
とりわけ目を奪われるのが、キッチンを主役にしたLDKです。L字型でコーナーがデッドスペース化していたキッチンは、「壁づけ+アイランドカウンター」に一新。ウォールナットのキャビネット扉や石目調のワークトップが、重厚感を高めます。
圧巻なのは、壁を彩る石模様のタイル。ダイナミックなアクセントウォールがDKをキリッと引き締め、モダンな雰囲気が漂います。
また、ほどよくこもり感のあるリビングには、間接照明を備えたソファを造作しました。背面は立体感のある、ウォールナットの無垢材を用いたウッドパネルの壁に。テレビ台もウォールナットで製作し統一感を演出しています。
コーナー窓は、カーテンから折り戸タイプのウッドシャッターにしたので、あけ閉めもラクです。
リビングはコーナーに配置したことで、ダイニングキッチンとのつながりがゆるやかに。おこもり感が味わえます。
臨場感が味わえるように、天井にはスピーカーを設置。テレビを観ながらくつろぐことが多いという夫のこだわり。「配線は天井や壁の内部に通してもらい、配線を引き出す位置も指定しました」と夫。
キッチンからは奥のリビングまで見渡せます。掃き出し窓の天井に取りつけたハンガーバーは、グリーンをハンギングするためのものです。「じつは、室内干しとしても重宝しています」と妻。
表情豊かに刷新された家は、お気に入りの場所ばかり。「光が塗り壁に当たると、コテ跡が浮かび上がってきれいです。その陰影を眺めるのも癒やしのひととき」と、夫妻は口をそろえます。