フジテレビで放映中のドラマ、『PICU 小児集中治療室』。主演の吉沢亮さんに見どころをお聞きしました。
「命を救う側の人間の未熟さや葛藤を丁寧に描きたい」
吉沢亮さん主演の『PICU 小児集中治療室』は、雄大な北海道を舞台に、“子どもの命”を守るために小児科医たちが奮闘するメディカル・ヒューマンドラマ。
PICUとは、Pediatric Intensive Care Unitの略称で、小児専門の集中治療室のこと。高度かつ集中した治療が必要とされるおよそ15歳以下の子どもを対象にした、いわば“子どものためのICU”です。
吉沢さんは、北海道で生まれ育った27歳の新米小児科医“しこちゃん先生”こと志子田武四郎を演じています。
「医師の役は、ずっと演じてみたいと思っていました。僕は、健康な子どもだったので、あまり病院に行ったという記憶はないのですが、大人でも病院に行くのはちょっとイヤですよね。だから、小児科医として子どもとの距離の取り方や、医師として警戒心を与えない接し方などに気をつけながら演じています。ただ、僕は血を見るのがすごく苦手で。ドラマだとわかっていても流血シーンを観ると、本当に倒れそうになるくらい(笑)。でも、今回は医師役なので、そんなことも言っていられない。僕にとって、そこも大きな挑戦です」
●「役と共に僕自身の意識も変えていきたい」
美しい自然が魅力の一方、広大であるがゆえに患者搬送までに長時間を要することも少なくなく、一刻を争う急患の子どもたちにとっては残酷な土地でもある北海道。
ドラマでは、「大規模なPICUの運営はきわめて困難」といわれてきた北海道で、かけ出しの小児科医である武四郎が先輩医師とともに、どんな子どもたちでも受け入れるPICUをつくろうと力をつくします。さらに、1秒でも早く搬送できるよう、医療用ジェット機の運用に向けて奔走する姿も見どころです。
「武四郎は、まだ右も左もわからない新米医師。しかも、女手ひとつで育ててくれた母親のために、実家から通える病院であれば専門にはこだわらないという考えで小児科を選んだという安定志向の青年です。緊迫した医療現場では非力で、初めは僕自身も医師としての意識で向き合うことが、なかなかできなくて。でも、失敗や挫折を繰り返しながら成長していくなかで、武四郎とともに僕自身の意識も変えていけたらと思います」
●人の命と真っ正面から向き合う作品
東北を舞台に“命の物語”を紡いできたドラマ『監察医 朝顔』のスタッフ陣が、舞台を北海道に移し“子どもの命”をテーマに描く今作。子どもたちの生死を分ける過酷な職場で、「生きるとは」「命とは」「家族とは」という問いに、武四郎が立ち向かっていきます。
「命とどう向き合うか。人の死からなにを学ぶのか。そんなシンプルでありながら、とても深い普遍的なテーマに、なんの小細工もなく真っ正面から向き合う作品です。人の命を救うのは、神様でもスーパーマンでもない。救う側の人間としての未熟さ、葛藤などを丁寧に描いていきたいと思います」
泣き虫な“どさんこドクター”しこちゃん先生が、日本じゅうを温かい涙で包み込んでいきます。
『PICU 小児集中治療室』
毎週月曜 夜9時
フジテレビ系 全国ネット放送中