近年人気が高まっているライター職。ESSEonlineのライター募集でも、「未経験だけれど興味がある」という応募が数多く集まりました。 そこで、「大人のヘア問題白黒つけます」でヘア記事を連載中で、『書く仕事がしたい』(CCCメディアハウス)がヒット中の人気ライター・佐藤友美(さとゆみ)さんに、ライターという仕事について教えてもらいました。

関連記事

働く主婦に聞いた。在宅ワーク、副業、ご近所ワークのリアルな月収や条件

人気のライター職。どうすればなれる?

パソコン
ライターに必要なものとは?(※写真はイメージ)
すべての画像を見る(全5枚)

書く仕事に漠然と憧れを抱いていても、経験のない人にはどんな仕事かイメージが湧きにくいもの。さとゆみさんは、「書く仕事というと、ライターと作家(コラムニストやエッセイストなど)を混同する方が多いですが、じつはこの2つはまったく別の仕事です」と言います。

「ライターは、媒体から依頼を受けて、人や場所を取材し、それを元に原稿を書き、納品する仕事です。ですから、自分自身でコンテンツをもっていなくても、ライターになることは可能です。一方作家は、主題を自分で決め、自分の意見を中心に原稿をつくる人を指します」

 

●ライターに必要なのは、才能ではなく技術

書く仕事に憧れを抱いている人ほど、この仕事は「一部の特別な人」にしか許されていない仕事だというイメージをもっているのではないでしょうか。しかし、さとゆみさんによると「ライターになるのに必要なのは、才能ではなく技術」とのこと。

チャート
書く仕事の種類 『書く仕事がしたい』(32ページより)

「もちろん、必要最低限の文章力は必要です。しかし、ものの考え方などの『文章力以外のスキル』を身につけることは、文章力と同等もしくはそれ以上に重要です」

 

●未経験からの転向や、副業からのスタートもOK

在宅ワーク中の女性と子供
未経験でもライターになれる(※写真はイメージ)

書く仕事に興味があっても、未経験から始めるには勇気がいるものです。専業主婦やまったく関係ない職業からライターになることはできるのでしょうか。

未経験でも、ライターになることはできます。私が主宰するライティング講座には、書くこととはまったく関係のない職業に就きながら副業でライターを始める人や、主婦をしていた人など、ライター未経験でさまざまな経歴をもった人たちが集っていますよ」

じつは筆者も、まったくの未経験からライターに転向した1人です。幼少期から書く仕事に憧れていたものの、新卒でアパレルECサイトの運営会社に入社。約8年間、書くこととは無縁の生活をしました。28歳で結婚し、そのまま仕事を続けようと思っていた矢先、憧れが再燃。一念発起してライターを目指しました。

さとゆみさんは書籍の中で「ライター講座などに通って、“つて”をつくるのもひとつの手」と書いていますが、私自身も講座で知り合った方からお仕事をいただいて、ライターデビューを果たしました。

 

●普段よく見るメディアの募集からチャレンジを

はじめの一歩を踏み出してライターになるには、どのようにするのがよいのでしょうか。

「これからライターを始めたい方は、普段よく目にするWebメディアや、自身の経験がある仕事などを取り上げるメディアで、ライター募集がないかチェックするのがおすすめです。なぜなら、ライターは、メディアの読者層や人気記事の傾向などの『相場感』がわかったうえで書くことが重要だからです。たとえば、家事に関する記事をよく閲覧するのであれば、家事について多く書かれている主婦向けのメディアを、過去にIT系の仕事をしていた経験があれば、IT系の情報を取り扱うメディアで、募集がないか探してみるといいと思います」

興味のあることや普段からよく見るメディアであれば、読者層の理解もスムーズにできそうです。身近なところから活動を始めてみるのがよさそうですね。