年齢を重ねると、家の中で転倒してケガをする危険などもあるため、できるだけスッキリとさせて暮らしたいもの。ここでは、50歳から本格的にミニマムな暮らしをスタートさせたという、カナダ在住のミニマリストでブロガーの筆子さんに、年齢を重ねてからの片づけで、真っ先に手放すべきものを教えてもらいました。
シニアにおすすめの片づけ~危険なものは全撤去
すべての画像を見る(全7枚)シニアになってから、はじめてものを片づける人に、真っ先に捨てることをおすすめしたいのは、危険なものです。危険なものとは、そこにあると、事故につながりやすいもの。
年をとってくると、足腰が弱って、機敏に動けなくなるので、家具に体をぶつけたり、なにかに足をひっかけ転倒したりする可能性が高くなります。若いときには想像もしなかったことが起きるのです。
どんなものが危険なのか、6種類、紹介します。高齢の親御さんの片づけを手伝うときも、最優先で捨ててもらうといいですよ。
●1.通路をふさいでいるもの
通路で移動をさまたげているものは全部、危険なものです。できるだけ撤去しましょう。床の上にあるものも、移動の邪魔になります。若いときは、どこかにつまずいても、すぐに体勢を戻せますが、年をとると、まともにひっくりかえります。いろいろなものを床にちょい置きするクセがあるなら、これを機会に改めましょう。
マットもすべって危ないときがあるので、本当に必要なマットだけを敷き、古いものは新しいものに取り替えましょう。
廊下の片側に、家具や箱を積み上げるのもNGです。
●2.光を妨げるもの
高齢になると目が老化して、ものが見えにくくなるし、白内障や緑内障といった病気にかかりやすくなります。室内にあるものがよく見えないと、転倒や怪我につながるので、明るさを確保するようにしてください。
窓やドアなど、光が出入りする場所を、大きな家具でふさいだり、そばにものを積み上げたりすると、暗い部屋になります。
ライトを置く場合、スタンドライトは、ぶつかりやすいし、コードに足をひっかけやすいので、置き場所に気をつけてください。
●3.こわれているもの
こわれた家具(椅子やソファーなど)、家電は、新しいものに取り替えるか、いっそ、使わない生活を始めましょう。
家具調度だけでなく、住まいそのものに難が出ることがあります。4年前に80代の母がひとり暮らしをしている実家に里帰りしたとき、床の羽目板や、畳の一部だけがへこんで、危ないと思った場所があったので、弟に対処するよう頼みました。
実家は築50年以上で、かなり古いので、こういうことが起きても不思議はありません。高齢者は、年金暮らしなので、住まいにちょっと難があっても、お金を出し渋り、すぐに対処しようとは思わないでしょう。ですが、違和感のある場所は、積極的に直すべきです。