自然が身近に感じられる新築の平屋の注文住宅事例を紹介します。暮らしているのは、30代の夫婦と2人の子どもの4人家族。子どもが小学校に上がる1年前に、夫が生まれ育った栃木県へのUターン移住を決意。転職することなく、新しい暮らしを始めました。縁側越しにつくったテレワークスペースからは、庭で遊ぶ子どもたちを見守ることができます。ウチとソトがつながる大らかな住まいで、家族は豊かな自然と、家族の時間を満喫しています。

田んぼと家
栃木県内で山と川が近く自然豊かな場所を探してたOさんは、農地の一画にあったこの土地を選びました。背後には山も見えます
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シンプルな平屋で自然と一体化して暮らす

Oさんの家 栃木県 家族構成/夫36歳 妻35歳 長男5歳 長女3歳
設計・施工/飯田亮(COMODO建築設計室)

Oさんが移住してよかったこと

  • 1.平屋暮らしの夢がかなった
    2.子どもたちが、自然に親しんで遊んでいる
    3.転職しなくても移住できた
濡れ縁

畑や田んぼに囲まれ、背後には山、近くには川もあるのどかな町に家を建てたOさん家族。大学の同期生だった夫婦は、卒業後夫は東京に、妻は神奈川に就職し、結婚後は埼玉県桶川市で暮らしていました。

「僕が育ったのは栃木県那珂川町。千葉の大学に行ってからもいつかは栃木に帰ろうと思っていたんです。東京で就職したあともその気持ちは強まるばかりでしたね」(夫)

「私は群馬県前橋市の出身ですが、栃木で暮らすことに抵抗はありませんでした。むしろそこで家を建てられるなら大賛成」(妻)。

 

濡れ縁と家族

移住のためにまず夫がしたことは仕事のタイミングを計りながら、栃木県への転勤希望を出すことでした。その結果、家の新築計画と同時期に希望どおり転勤がかなったのです。

幸い夫の実家へも、勤務先へも車で30分ほどの場所に理想の土地が見つかり、計画はとんとん拍子に進みました。「庭との一体感を感じられる平屋暮らしに憧れていたんです」(妻)。

 

平屋のLDK

ふたりが望んだのはシンプルな平屋。家は長いデッキに面したLDKと寝室、コンパクトな2つの子ども部屋、洗面浴室、車2台が置ける駐車場からなるシンプルなプラン。家の中は住む人の穏やかな暮らしぶりを感じさせるような丁寧で上質な仕上げ。

LDKの庭に面した開口は引き込みで収納でき、屋外との一体感が生まれます。キッチンとリビング、ダイニングは天井高を変えて空間に変化とリズム感を。

キッチンはアイランド型で、作業しながらでも窓から景色が望めます。「子どもたちが外で遊んでいる様子もわかり安心です」(妻)。

窓の前のデスクは妻のワークスペース。リビングにはちゃぶ台と低いソファが。まるで地面が延長して、屋内とつながっているようです。

構造や床などの仕上げは日光杉、壁は光をやわらかく受け止める紙クロスです。設計したのはCOMODO建築設計室の飯田亮さん。「周辺環境になじむたたずまいと低いプロポーションで、新築時でも以前からそこに存在していたかのように感じられる家を意識しました」(飯田さん)。

 

濡れ縁と親子

ウチとソトが自然につながるこの家で、Oさん家族も自然の一部のようになって暮らしています。

【動画】縁側っていいね