片づけたいでも、うまく片づけられない…。毎日忙しかったり、元々片づけが得意ではなかったりと、さまざまな理由で家の中が常にごちゃついているという人は少なくありません。「収納の使い方を変えるだけで、片づけがラクになりますよ」と話すのは、毎日が楽しくなる収納術や家事コツを発信する片づけのプロ・はらむらようこさん。今回、無印良品の引き出しを例に、自然と片づく裏ワザを教えてもらいました。
ものが多いのは判断力がないからではない
片づけの仕事をする中で「ものが多いから片づけてすっきりさせたいけれど、どこから着手すれば?」この質問はよくいただきますが、よく考えると不思議な質問です。
ものが多いと感じているのなら、どこからでも着手できるはずなのに、できない。その答えは、決してその人に判断力がないからではありません。ものが「背景」になってしまっているからです。
すべての画像を見る(全11枚)たくさんの家を片づけてきて気づいたのですが、人は自分の持ちものに見慣れやすく、すぐに景色・背景になってしまい目につきにくくなります。背景と化したごちゃついている場所がいくつもあれば、どこから手をつければいいか迷い、面倒になるのも当然です。
そこでおすすめなのが、家にある収納のフタや扉を外したり、角度を変えたりして、中にしまっているものを「見える化」すること。まず最初に着手したいのが引き出しです。
片づかない人こそ「引き出し」のバラシ使いがおすすめ!
ここではシンプルな見た目と使いやすさから、愛用している方も多い、無印良品の引き出しの活用例をいくつかご紹介します。
まずやっていただきたいのが「引き出しを枠から出し、引き出しだけ使う」方法。
●引き出し部分のみを使うことで中身が見えやすくなる!
キッチンのオープン収納棚で使用されている場合も多い無印良品のポリプロピレン引き出しケース。
収納力があるため、つめ込みすぎて中身を把握できていなかったり、引き出しが動いて出し入れしにくい、なんてことも。
枠から引き出し部分を出して、中身が見えるようにしてケースとして並べれば、使い勝手がぐっとよくなります。引き出しを出すときに枠にひっかかってイライラ…もありません。
●高さのある小物も取り出しやすくしまえる
こちらは無印良品の「木製小物収納」を引き出しのみ使用。乾電池などは枠あり引き出しだと、寝かせてしまうしかないですが、引き出しのみなら、立ててしまえるので、量も把握しやすく、取り出すのもスムーズです。
●浅い引き出しは棚の中でトレーとして活用
書類入れなどで使用する浅型の引き出しもケースから出して、棚の中で使用してみてください。枠つきのままだと置く場所も限られますが、引き出しのみ使えば、高さがない棚などで1段ずつ入れてトレーのように使えて便利。ここでは、キッチンで使うハサミやばらけやすい箸置きなどを収納しました。