定年退職後に第2の人生を始めよう、と考えた60代の夫婦。普段の生活を送る住まいの隣に、新しくRC打ち放しの家を建てることにしました。テーマは「非日常を過ごすための家」。コーヒーをいれながら景色を愛でることができる、カフェのようなキッチン。そしてジャクソンのジェットバスを採用したまっ白なバスルームも。24坪の平屋には、夫婦の夢がぎっしりと詰まっています。
すべての画像を見る(全27枚)山の緑を眺めながらリラックスできる、明るいバスルーム
Tさんの家 岐阜県 家族構成/夫60代 妻60代
設計/後藤耕太(後藤耕太建築工房)
この家のこだわりポイント
- 1.シンプルでモダンなRC打ち放しの家
2.設備や収納は必要最小限に抑えたシンプルな空間
3.建具は本物のアンティークを使う
4.浴室から山の景色を楽しみたい
わが家のバスルーム9つの「こだわりポイント」
ジャクソン社のジェットバスに合わせてつくられたような浴室。レインシャワーや浴槽のヘッドレストなど快適さを追求する設備以外は、ムダのないすっきりした空間になっています。
白い空間で手足を伸ばせば、リゾートホテルにいるような気分が味わえそうです。
BATHROOM DATA
・浴槽:ジャクソン Luna1414
・シャワー水栓:ハンスグローエ 27114000
・洗面ボウル:セラトレーディング AU14808
・洗面用水洗:セラトレーディング ZU0690R
・洗面・浴室暖房乾燥機:TOTO TYB3122GAS
1.浴槽から見えるのは山の緑だけ
外部からの視線をさえぎるとともに、浴室内から見える景色を山の緑だけにコントロールした正面と右側のコンクリート壁。その効果は景色のコントロールだけでなく、近隣の生活音も遮断してくれます。
2.カランを廃した大きなレインシャワー
「旅行のときに気に入ったレインシャワーは、どうしてもつけたい設備でした」(妻)。逆にカラン(吐水口)は不要だからと取りつけていません。できる限りシンプルにというコンセプトはここでも貫かれています。
3.非日常を楽しむ白一色の洗面・浴室
洗面から浴室まで長方形の空間すべてが白いタイルで覆われ、クリーンでシンプルな印象を与えます。あれば便利な足ふきマットは置かず、煩雑になりがちな石けんやシャンプーなども最小限という徹底ぶりです。
4.リラックスにはジェットバスが欠かせない
「妻はレインシャワーにこだわりましたが、僕がこだわったのはジェットバスです。ヘッドレストがついたジャクソン社のものを一度体験して、それ以来新居には絶対つけたいと思っていました」(夫)。
5.ガラス扉で洗面と浴室をシームレスに
洗面と浴室を隔てるのはガラス扉。金具が小さいものをチョイスしているので、空間が途切れず、より広がりが感じられます。南の開口部がフィックス窓なのも広さを演出するのにひと役買っています。
6.トップライトからの自然光で明るい洗面
洗面台の鏡の上には自然光を取り入れるトップライトが。「太陽の光の強さと美しさはやっぱりいいですね」と妻もお気に入り。雲の様子や時間の移り変わりで、白い洗面台の表情が大きく変わります。
7.収納をはぶいてすっきりシンプルに
洗面台の上や鏡の後ろにはたいてい収納があって、歯ブラシや化粧品など洗面所で用いるあれこれを収めているのが一般的。しかしTさんの洗面に収納は一切なし。「歯ブラシもタオルも持って入ればいいので」と夫。
8.キッチンの真横なので冷蔵庫はここに
洗面室の北側には洗濯機と並んで冷蔵庫が。「キッチンはできるだけ生活感を出したくないので、冷蔵庫は洗面室に置きました」(妻)。動線的にも無理がないうえ、洗面の白い空間に違和感なく収まっています。
9.浴室も洗面も暖房乾燥機つきで快適
浴室と洗面には暖房乾燥機が備わります。ただし、洗濯機はあるもののこの家で洗濯することはあまりなく、暖房乾燥機はもっぱら冬季の暖房用として用いられています。暖かい洗面・浴室でヒートショックとは無縁です。