30代の夫婦と幼い2人の娘の4人家族が暮らす家です。旗竿敷地ならではの細長いアプローチを抜けると中庭に面した玄関。2階に上がるとLDKの真ん中に「くの字」型のユニークなキッチンが。敷地の特徴を生かし、リビングともダイニングとも、適度な距離感が生まれる心地よい住まいです。
すべての画像を見る(全30枚)大きな窓と見せる収納!開放的で使いやすいキッチン
Yさんの家 東京都 家族構成/夫35歳 妻34歳 長女3歳 次女0歳
設計/岸本和彦(acaa)+赤池友季子建築研究所
この家のこだわりポイント
- 1.独特な敷地形状を生かしたプラン
2.路地のように通り抜けできる、庭と玄関を兼ねる縁側
3.一体感と適度な距離感が楽しいLDK
4.暮らしながら育てていける家
わが家らしいキッチンに!こだわった10のポイント
キッチン本体にもワークトップや棚にも木を使用し、インテリアとの調和を重視。収納の扉をなくし、コストを抑えて使い勝手のよさと開放感を実現しています。
家具のようにインテリアの一部として溶け込む木製のキッチン。オープン棚で視線を適度にカットしつつ、大きな窓から明るさを取り込んでいます。
●KITCHEN DATA
・ガスコンロ:リンナイ RD641STS
・食洗機:リンナイ RKW-C402C-SV
・レンジフード:パナソニック FY-38B7MBL3
・水栓:TOTO TKWC35ES
1.ダイニングより床を1段下げる
キッチンとダイニングの床は同じオークフローリングで一体感を演出しつつ、段差を設けてキッチンに立つ人とダイニングに座っている人との目線の高さを合わせています。
2.シンク下はオープンに
シンク下はオープンにして、分別のゴミ箱を置くスペースに。湿気がこもらず、掃除も簡単にできて衛生的です。ダイニング側には食洗機を設置し、あと片づけもスムーズに。
3.食器収納も扉のないオープンスタイル
「子どもがまだ小さいので扉がないのは心配でした」という妻ですが、奥まで目が届き、整理しやすくなったそう。作業中の動きもスムーズになり、コストも抑えられます。
4.明るさも確保したオープン棚
背面には、通常のキッチンではあまり見かけることのない大きな窓が。手前にはオープン棚を設置し、明るさと開放感を確保しつつ、見せる収納も楽しめるようになっています。
5.インテリアに調和するタモ材のワークトップ
キッチンのワークトップには、ダイニングテーブルと同じタモ材を採用。「ステンレスなどを用いるよりコストが抑えられ、空間になじみます」と、設計を担当したacaaの岸本和彦さん。
6.空間に溶け込む造作のレンジフード
市販のレンジフードは存在感を主張しすぎるため、空間に溶け込むようオリジナルで製作。スイッチも目立たないように、コンロ横の腰壁の内側に設置しています。
7.階段越しにリビングにいる家族とつながる
キッチンから階段越しにつながるリビングを見たところ。手前側にテレビを設置し奥にソファがあるため、こちらを向いている家族の顔を見ながら作業ができます。
8.キッチンとテーブルの高さや素材を統一
キッチンのワークトップとダイニングテーブルは同じタモ材でつくられ、高さもそろえることでつながりを強調。一体感があり、会話も配膳やあと片づけもスムーズに行えます。
9.キッチンカウンターでおやつも食べられる
キッチンカウンターは、子どもの食事やおやつのスペースになることも。料理や洗い物などをしながら見守ることができます。
10.ダイニングはサイドテーブルと一体化
キッチンとの統一感を持たせたオリジナルのダイニングテーブルは、壁際に設けたサイドテーブルともつなげることで空間に溶け込ませています。植物や小物を飾るのにも便利。