節約を心がけていて、労力は大きいのに効果はほんの少し…。一体、何が原因なの?

ライフオーガナイザーの資格を持つブロガー・阪口さんもかつてはそのひとり。お金を貯められないことが、長い間コンプレックスだったそう。
「節約の反動で、散財することも多かったですね」と振り返ります。

そんな阪口さんが貯蓄0円生活から月に10万円も貯められる家計にスイッチ。そのサクセスストーリーを徹底解説します!

節約のためと思い込んでいた習慣が、じつは貯まらない原因だった…

親子でティタイム
月0円からの大進歩!
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まずは結婚からこれまでを振り返ってみましょう。

●阪口さんの失敗ヒストリー

2004年 授かり婚で貯金ゼロのまま結婚!

結婚を決めてから貯める時間もなく、貯金はゼロ。引っ越し代と出産費用で予算がつき、実家の母にSOSの電話をしたことも。

2010年 社宅を立ち退き、見きり発車で自宅購入

期限つきだった社宅を出て、一戸建てをローンで購入。給与天引きの財形で頭金だけは貯めたものの、生活には余裕なし。

2011年 資格取得。収納にハマッてグッズを買いあさる日々

暮らしを見直したいと、ライフオーガナイザーの資格を取得。収納にハマり、収納用品をあれこれ買って貯金はできず…。

2013年 ミニマリストに。細かな節約の反動から爆買い!

ものの処分にハマり、ミニマリストに。光熱費節約など細かな節約を意識するものの、ストレスで爆買いして、貯金に結びつかず。

収納に目覚めてからも貯金できない日々は続きましたが、家の中が整ってくるにつれ自信がつき、貯金もできるというイメージができたそう。

「そんなとき、友人のアドバイスで、3か月間家計簿をつけることにしたんです。すると、100円ショップで余計なものを買っていたり、ポイント目当てで買い物しすぎていたり、おトクだと思っていた行動が、ムダづかいの原因だったと気づきました」

「これはする」「これはしない」。生活習慣にメリハリをつけたら自然と貯まる家計に

そこで、節約のためと思い込んでいたムダな行動をやめ、必要なことにはお金をきちんとかけるように、メリハリをつけました。
「お金がないという切迫感がなくなり、無理なくお金が貯まるように。今では毎月9~10万円貯金できるようになり、気持ちにもゆとりができました」

●<これはしない>家計管理を抱え込まない

すべて夫の収入でまかなおうとするあまり、たりなくなってずるずると自分の収入も使い、赤字に。
「お金のことを相談できずに抱え込んでいました。相談してお金の流れを整理したら、自然と貯まる好循環に」

●<これはする>夫の収入は生活費、妻の収入はレジャー費に

写真4枚

大きく変動がない食費や日用品代、住宅ローンなど、基本的な生活費は夫の収入から支出。臨時の出費やレジャー費は妻の収入から支出し、お金の流れをわかりやすく。

「それぞれの口座から貯金もできるようになり、貯めたお金で家族でハワイに行きました!」

●<これはしない>家計簿はつけない

女性メモ中モノクロ画像

家計と向き合うため3か月だけ家計簿をつけたあとは、いっさい家計簿をつけないことに。

「全体を把握できた効果は絶大でしたが、その後は負担が大きいのでやめました。その分、支出のペースが乱れないようにしています」

●<これはする>買い物サイクルを決めて出費をコントロール

車から出てくる女性

スーパーの特売日の火曜日にまとめ買いし、週末に少し買いたし。

食材メモ

「買い物に行くときは献立を決め、売り場の並び順に食材をメモして、その分だけを買うことに。週末には、ラクするための総菜などを買いたすことも。月曜日には、冷蔵庫の中はからっぽになります」

●<これはしない>「安いから」でものを買わない

ショッピングバッグモノクロ

ものを買うときの基準が「安いから」だと、不要なものを買ったり、買ってもいまいち気に入らず満足できなかったりしがち。

「値段ではなく“本当に必要か”をその都度考えるようにしたら、余計なものを買わなくなりました」

●<これはする>ネットショップのカートに商品を入れるのをやめる

女性ネットショップ

以前はネットショップで欲しいものを見つけると、セールやポイントアップのときに忘れずに買おうとカートにキープしていました。

「あとで思い出せないものは、それほど必要でないことに気がつき、キープするのをやめました」

●<これはしない>目先のおトクにこだわらない

まとめ買いや徳用サイズだと割安に感じても、結局使いきれなかったり、大切に使わなかったりすることが。
「使いきれるだけ、必要な分だけを買う方がムダがありません。目先のおトクではなく、トータルで考えるように」

●<これはする>コンビニ総菜も便利に活用する

お惣菜2品

節約のために料理はすべて手づくりにとこだわりすぎると、しんどくなることも。

「煮豆や角煮など、手間のかかるものはコンビニ総菜を夕食のおかずに1品プラスするだけで豪華に。上手に活用すれば、暮らしにゆとりが生まれます」

●<これはしない>やりたいことは我慢しない

お金がないからできないと思い込むと、ストレスがたまって爆発するなど、負のスパイラルに…。
「自分なりのルールを決めたり、工夫をしてやりたいことをやった方が、ストレスがたまらず、節約も長続きします」

●<これはする>ビールは1ケースまでならいくら飲んでもOK

女性冷蔵庫からビール

ビールは夫婦で月に1人1ケースずつと決め、そのなかで好きに飲んでいいことに。

「ネットで月1回まとめ買い。貯まったポイントを充てることもあります。1か月に1人当たり24缶飲めるので、楽しみながら休肝日もできて、ちょうどいいサイクルになっています」

●<これはしない>家事の時間泥棒は見逃さない

「お金と時間の使い方って根っこは同じ。やらないですむことはやらない、ラクにできるものは取り入れるなどして、むやみに家事に時間をかけないようにしました」
その分、家族と過ごす時間や、仕事をする時間を捻出。

●<これはする>スマホは触る時間を決めておく

本を読む女性

あるとき、子どもに「お母さんスマホばっかり見てる」と言われてドキッ。

「スマホを使っていい時間を午前中2時間だけと決めたら、家事にもゆとりができ、仕事や勉強の時間も取れるようになりました」

生活習慣を変えるのは、なかなか面倒だったりもしますが、一度、“思い込み”を捨てて、リセットしてみる勇気も大切です。

お金が自然と貯まるようになる“メリハリ習慣”、ぜひチャレンジしてみてください。