わかりやすくラベリングする、収納アイテムをそろえるといった収納の鉄板テク。でも、そんな細かいテクを使わなくても家はすっきり片づくんです。
「ラクな収納にしたことで、片づけられるようになりました」と語る、エッセイストで整理収納アドバイザーの柳沢小実さんに、詳しい方法を伺いました。
収納アイテムはそろえず、あるものを活用して管理する
「もともとは収納を工夫するのが好きで、おそろいの容器に移し替えて並べたり、ラベリングしたりして満足していましたが、次第に疲れてしまって…」と柳沢さん。
収納テクに走りすぎて息切れしてしまった経験から、当たり前と思っていた収納法が本当に必要かを見直したのだそう。
「割り切って収納テクを引き算し、ラクな収納にしたら無理なく片づけられるようになりました」
収納アイテムをそろえれば、見た目はきれいで、一見片づいて見えるもの。
「つめ替え用のスパイス容器が、きれいに並んだ姿を見て満足した時代もありました(笑)。でも、種類が増えたらたりなくなってしまって。買いたしたら、今度は数が多すぎて探しにくくなり…。市販の容器をそのまま使ったり、あるもので代用したりした方が、応用が利いて管理もラク。結局片づけやすいということに気づきました」
●調味料はおそろいのビンにつめ替えない
「購入時のままの方が探しやすく、消費期限も書いてあって合理的。古いお菓子の型をトレー代わりにすれば、そこそこまとまって見えますよ」
●お茶のセットは使わなくなった皿の上にまとめる
「使わなくなった皿に、茶器をセットしたり、茶葉をのせたりしています。好きで買ったお皿だから、テイストもなんとなく近い印象に」
おそろいの箱に入れるよりも、分けたことでしまいやすくなります。
●常備野菜は箱やカゴではなく、器に入れて収納
棚の下に置いた大小の器に、根菜とニンニクを収納しています。
「入れるものによって大きさや形を自由に交換でき、すぐ洗えて清潔なのも器ならでは。上からパッと見て在庫もすぐに確認できます」
●食品は家にあるフタなしのボックスに
「木箱には使いかけの食品を、黒いボックスには食品ストックを。ボックスをそろえない方が木箱の中を優先的に使おう、などとわかりやすいんです。腰より低い位置に置いているので、中が自然に見えます」
面倒で続かないラベリングはやめて中身が見える収納に
容器にラベルをはってわかりやすくするのも、人気の収納テクですが、これもやめたそう。
「ひとつひとつにラベルをはるのは大変で…。しかも、必要なものは変化するから、入れるものが変わることも。その都度ラベルを替えるのは面倒なので、透明のビンや半透明のボックスなどを使い、ラベルがなくてもひと目でわかるようにしました」
●食材は中身が見えるガラスの器に
キッチン近くのオープン棚上のガラスキャニスター。大サイズには米、中サイズにはスパイス、小サイズには雑穀を。
「同じガラスで統一感があるのも、片づいて見える要因です」
●工具類は、無印良品の半透明のボックスに収納
「同じケースをラッピング用品や裁縫道具用にも使っています。中身が見えるので、ラベリングは必要ありません」