エアコン対策や雨など、気温の変化に対応するための上着が必要なこの時季。「また着る。まだ洗濯しない」という場合、その上着はどうしていますか? イスの背もたれにかけたままだったり、ソファーやどこかに放り投げてはいませんか? ライフオーガナイザーの尾花美奈子さんの収納例を教えてもらいました。
(1) 40代の母が、リビングの収納ドアに上着をかける理由
脱いだ上着の収納問題。1回着ただけでは洗ったりクリーニングに出したりはしないけれど、すぐにクローゼットにしまいたくはない。風通しよくかけておいて、次の日また必要になったらさっと取れる場所とは? また、子どももすすんでかけてくれて、それが習慣づく方法とは? 今回はその紹介をしたいと思います。
すべての画像を見る(全7枚)私が脱いだ上着をかけているのは、リビングのクローゼットの扉です。家にいるときのほとんどを過ごすリビングが最適な場所でした。
玄関も考えましたが、帰宅時に荷物が多い場合は荷物をおろして上着を脱ぐよりも、そのままリビングに来る方がスムーズです。
●扉にかけるタイプのハンガーフックが上着収納に最適だった
使っているのは、収納のドアにかけるタイプのハンガーフックです。動線的に最適とは言え、人が集まるリビングは物も集まりやすい場所です。ゴチャつきを抑えるために1、2着しかかけないように心がけています。
クローゼットの隣の壁などに収納を設置するのではなく、ドアにかけるようにしたのは、かけ過ぎるとドアが重くなるためかけ過ぎ防止になるのと、白や透明など周りの色になじむ商品が多くすっきりして見えるからです。
(2) 身長が伸びる幼児~小学生は、ワイヤーネットで柔軟に収納
子どもには「脱いだ上着は決まった場所にかける」ということを地道に教えてきました。その甲斐あって成長した今では当たり前のこととして習慣づきましたが、振り返ってみると成長に合わせてかける場所と使うアイテムを変化させてきました。
子どもが中学生になるまでは、壁面を利用するつっぱり式のワイヤーネットを収納に使いました。子ども自身が上着をかけやすいように、低めの位置にしています。
身長が伸びている間は手が届きやすい高さが変わっていきます。たとえば幼稚園の年少さんのときに手が届きやすい高さも、小学5年生では低くて使いづらくなります。それゆえ身長に合わせてどんどんフックの位置を変えられるワイヤーネット式が最適でした。
固定式の壁かけフックでは、身長に合わせて行くと壁にどんどん穴があいてしまいますからね。
●ワイヤーネットを設置する場所も少しずつ変えていく
・小学校入学まで:オモチャ収納の近く
小学校入学まではリビングの一角のオモチャ収納の近くにワイヤーネットの定位置を設けていました。子どもが小さいうちは、家にいるときはほぼオモチャのある場所で過ごし、そこから出発というライフスタイルに。そこで動線的に適しているこの場所を上着や通園カバンの定位置としました。
・小学校入学後:ランドセル及び教材収納の近く
小学校入学後はランドセル以外に教材も必要となりますが、リビングの一角ではスペースがたりないので、それまで使われていなかった子ども部屋を整え、そちらにワイヤーネットを置くようにしました。
そうなると「ランドセルを下ろして上着を脱ぐ」「上着を着てランドセルを背負う」というのが自然の流れですので、上着の定位置はランドセル(及び教材)収納の近く。学校から帰宅後、リビングに来た場合は、あとで子ども部屋に持って行くように促しました。