収納場所の仕切り役の定番といえば、100円ショップのプラスチックのカゴですが、もっと簡単な方法も。
「カゴを使わない、取り出しやすい収納と、マスキングテープを使った収納方法がおすすめ」と語るのは、片づけコンサルタントの太田真理子さん。詳しく伺いました。
100円ショップの収納カゴ、その場所に本当に必要?マスキングテープで代用できるかもしれません
カゴで見た目がすっきりするということは、見とおしが悪くなることにもつながります。また、不要になったカゴは置き場所に困ることも。カゴにこだわらない収納の方が、うまくいくこともあります。
たとえば、キッチン収納の定番、取っ手つきカゴ。高さがある場所でも引き出しやすく、棚の奥行きを活用できます。わが家でも食器棚のお弁当グッズ収納に使用していました。
しかし、カゴにいれて収納すると、「カゴごと取り出す」「必要なものを抜き取る」「カゴを戻す」と3ステップを踏むことになります。この手順の多さにわずらわしさを感じていました。
そこで、「本当にカゴに収納しなければいけない場所か?」とあらためて考えてみたところ、答えはNO。多少高さはありますが、手の届く範囲です。
カゴの収納をやめて、「重ねておくだけ」に変更しました。
この収納に変更したところ、探しやすく・取り出しやすい! 目当てのものがどこにあるかひと目でわかり、弁当の内容によってどれを使うか即判断できるようになりました。
●そもそも弁当箱自体が、カゴ収納に不向きなことも
カゴに入れていた方が見た目はすっきりとしていましたが、そもそも食器棚の中。普段は扉で中が見えることもありません。
いちばん下にあるものを取り出すときも片手で支えれば崩れることはなく、想像よりも取り出しやすくなりました。
そもそも、弁当箱自体が、カゴ収納に不向きだったことにも気づきました。箱型なので、適当にカゴにつっ込むだけではきれいに収まらないことも。
そのため、先ほどの3ステップに加えて「弁当箱をカゴにきれいに収める」という作業が必要になっていたのです。
逆に言うと、ただ放り込めばいいだけの細々としたものをしまうのであれば、さほど手間に感じなかったのかもしれません。
●カゴの代わりに、マスキングテープで仕切る
カゴは取り出しやすさだけでなく、「カテゴリー分け」や「ものの置き場所を決める」といった役目も果たしていますよね。
カゴやブックエンドといった立体的なものに代わる仕切りグッズとしておすすめしたいのが、マスキングテープです。
わが家では、冷蔵庫内をマスキングテープを活用して整理しています。マスキングテープでカテゴリごとにラインをひき、手前から消費期限順に並べるのです。ただの線、されど、線。線からはみ出ることに違和感を覚えるので、仕切りとしての役目を十分に果たしてくれます。
一方で、「ただの線」なので、一時的に収納物が変わったときでも、臨機応変にスペースを使えるのもメリットです。
引いた線が見える高さの収納ならどこでも有効。棚板に直接テープをはるのに抵抗がある場合は、食器棚などに敷くすべり止めシートを使ってください。
シートの上からマスキングテープで線引きすれば、棚が傷む心配もありません。アイテムの大きさに合わせて枠を引けば、ものの置き場所を明確にできますよ。
●カゴを使わなくても整理できる!
収納計画の段階で「そもそもこのアイテムにカゴ収納が必要なのか?」というところに立ち戻ってみてください。
カゴの得意技はまとめること。自立せず倒れやすいものや、細々としたもの・まとめてセットで取り出したいものの収納に向いています。
収納したいものが自立できて、カゴにまとめなくても大丈夫そうなら、まずは置くだけの収納でお試しを。不都合が生じてからカゴを購入しても、遅くはありません。
使いやすさは人それぞれ。「収納=カゴにまとめる」にこだわらず、自由な発想で自分に合った方法を見つけてください。