ドアポケットに貯まる使いきりのワサビや辛子、いつの間にか増えてしまうドレッシング、使い道のない調味料…。死蔵品をなくせば冷蔵庫はすっきり、しかも節約になります。
そんな“ムダなし冷蔵庫収納”のコツを、ライフオーガナイザーでファイナンシャルプランナーでもある下村志保美さんに教えてもらいました。
手間なし!節約できる冷蔵庫にする3つのポイント
食費節約のためには、チラシをチェックして特売品を買うのもひとつの手ですが、「ムダをなくす」ことも重要ポイント。
食費が形を変えて収納されている冷蔵庫にこそ、節約のポイントがあります。
●こまごました調味料は、大きなものと合体させる
すべての画像を見る(全3枚)お刺身についてくるワサビや、納豆についてくる辛子などの小さな調味料。いずれ使うかも…と取っておいたものの、うっかり使い忘れることはありませんか? それらがたまると、冷蔵庫がごちゃごちゃに。
私はお刺身用の魚のサクを買ってカルパッチョをつくることがありますが、その際、刺身についてきたワサビは使いません。
そこで、チューブタイプのワサビに輪ゴムでくっつけています。こうすれば次にワサビを使おうと思ったときに、小さなワサビを忘れずに使えます。家族にもわかりやすい収納です。
●使いきれないドレッシング。家族で話してルールを決める
「これはわが家の定番!」とリピ買いするドレッシングがある一方で、「これ、おいしそう」と新しい味にどんどん手を出してしまう。
するとドアポケットに使いかけのドレッシングが大量に…。たくさんの種類を買えば買うほど、それぞれの減りが少なくなり、いつの間にか賞味期限がきれてしまうことも。
そうならないためにも、置いておく数を決めるのがおすすめ。最大でも3種類くらいにしましょう。
家族それぞれの希望もあるでしょうから、話し合いが必要ですが、ルールを決めてしまうと案外家族も「そういうものか」と納得するものです。
「夫があれこれ欲しがって困る」と相談を受けたことがありますが、「冷蔵庫のスペースを考えると置けない」「賞味期限ぎれになってもったない」と説明したら納得してくれたそうです。ひとりでイライラせず、家族に話してみるといいですよ。
ちなみにわが家はドレッシングを使いません。
塩やしょうゆにオリーブオイルをプラスした適当ドレッシングや、マヨネーズ、味噌などで間に合わせています。慣れるとラクですよ。
●珍しい調味料は買わない、買ったら処分日を決める
料理本やレシピサイトを見て調理しようとすると、普段自分が使わない調味料が必要になることが往々にしてあります。
しかし多くの場合、その調味料はアクセントとして使うもので、使わなくてもなんとかなることがほとんど。
私は買わずにすませます。「本格的なものが食べたいときはお店で食べればいい」と考えているからです。
「自分はその調味料をほかの料理でも使えるのか、それを使ってほかのメニューもつくるのか」を考えてから購入すると、冷蔵庫に置いておく調味料を減らすことができます。
普段使いしなそうでも、やっぱり欲しくて買ってしまったときは「○月△日に処分」とあらかじめ書いておくのがおすすめ。そのうえで目立つ場所に置いておくと、また使おうという気持ちになれますし、それでも使わなかったのであれば、納得していさぎよく手放せます。
捨てることで次から「普段使わない調味料を買うのはやめよう」と思え、ムダ買いしなくなります。
節約のポイントは「安いものを買う」ではなく「使わないものを買わない」「死蔵品を出さない」です。
買う前に慎重になることが、お金と収納の節約になります。