料理のとき、「もの足りなく感じてつい味を濃くしてしまう…」なんてことはないでしょうか。いつまでも長く元気で過ごすためにも、塩分は控えたいところ。そこで今回は、塩分はひかえめなのにしっかりおいしさを味わえる、とっておきの「豚のしょうが焼き」のレシピを料理家の藤井恵さんに教えてもらいました。
毎日の食卓にピッタリ!塩分ひかえめ「豚のしょうが焼き」
「塩分ひかえめの食事ってなんか味気ない」と思っていませんか? 塩分を摂りすぎると、思わぬ病気を招く可能性もあるんです。
●塩分を摂りすぎるとどうなる?
すべての画像を見る(全5枚)現代の健康寿命が延びているとはいえ、なるべく病気を予防して、老化のスピードを遅らせたいですよね。医学博士の島田和幸先生によると、「高血圧」と「糖尿病」は老化を招く2大要因だといいます。
「血圧が高くなると強い圧力がかかり続けて、血管の壁がかたくもろくなったり、厚くなったりすることがあります。そうなると、動脈硬化が進行し、狭心症や心筋梗塞といった心疾患をはじめ、脳梗塞や脳出血などの脳血管障害、認知症のリスクが高まります。また、高血圧の人は糖尿病などの生活習慣病も併発しやすくなります」
●病気予防には「生活習慣」を見直すことが大切
これらの病気を予防するには、根本的な原因となる「生活習慣」を見直すことがとても大切です。
「生活習慣の改善ポイントは、『食べ過ぎない(腹八分目でゆっくり食べる)』『しょっぱすぎない(塩分をひかえる)』『動かなすぎない(運動をする)』の『3ない』を実践することです」
意識することで高血圧をはじめ、高血圧と併発しやすい糖尿病の予防や改善に。
今回は、「しょっぱすぎない(塩分をひかえる)」のポイントに焦点をあてて、おすすめの適塩レシピをご紹介します。健康寿命を延ばすためにも、ぜひ日頃の食生活の参考にしてくださいね。
●豚のしょうが焼き
【材料(2人分)】
- 豚ロース薄切り肉 200g
- A[酒、しょうが汁 各大さじ1 マヨネーズ 小さじ1]
- サラダ油 小さじ1
- B[しょうゆ 大さじ1 砂糖、みりん 各小さじ1]
- 紫玉ねぎ(薄切り) 1/4個
- キャベツ(千切り) 2枚
- トマト(斜め薄切り) 1/2本
- きゅうり(斜め薄切り)1/2本
- レモン(くし形切り) 適量
【つくり方】
(1) 豚肉はAをからめて10分おく。
(2) フライパンにサラダ油を強火で熱し、(1)を広げて入れ、両面をこんがり焼いて取り出す。
(3) (2)のフライパンにBを入れて中火で煮立て、少しとろりとしたら(2)を戻し入れてからめる。
(4) 紫玉ねぎとキャベツをませて(3)とともに器に盛り、トマト、きゅうり、レモンを添える。
【適塩ポイント】
肉の下味には塩を使わず、酒としょうが汁にマヨネーズを加えるのがポイント。
タレを煮詰めたところに焼いた豚肉を加え、表面だけに味をからめると少ない調味料でも満足できます。
つけ合わせの野菜にはレモンを絞ると、さわやかな酸味でドレッシングをかけなくてもおいしくいただけますよ。
豚肉をこんがり焼くことで香ばしさもアップし、食べごたえのある味わいになります! ぜひ試してみてくださいね。
今回の記事でご紹介したレシピは、料理研究家で管理栄養士でもある藤井恵さんが考案したもの。塩分がひかえめでもおいしく食べられる藤井さんのレシピは、『適塩でごはん革命 塩分ひかえめでもとびきりおいしいレシピ』(扶桑社刊)でも紹介しています。おかずやご飯、汁物、サラダなどたくさんのレシピが掲載されているので、ぜひ本書を手に取ってみてくださいね。