持続可能な社会をつくるための「SDGs」という言葉が注目されています。一見難しそうに感じますが、じつは私たちの暮らしのなかに取り入れられることがたくさんあります。今回のテーマは「電気代の節約」について。SDGsに詳しいフジテレビの木幡美子さんに、身近にできることについてつづってもらいました。
鬼のタオルドライに、待機電力撲滅作戦。節電行動で手に入るもの
突然ですが、あなたのご家庭のひと月の電気代はどれくらいでしょうか?
家の広さ、住んでいる人の数、場所、生活スタイル、季節などによっても変わってくるかと思いますが、総務省の2020年のデータによると、4人家族の1か月の電気代の平均は1万1788円だそうです。3人世帯だと1万932円など、以下のようになっています。(参考:総務省統計局「家計調査 家計収支編 総世帯」)
すべての画像を見る(全5枚)皆さんのご家庭と比べていかがですか?
私の周りの人に聞いてみると、7000~1万5000円と幅があり、平均を上回る人が意外と多かったです。生活パターンやちょっとしたことで差が出ているように思いました。
考えてみれば、電気代って人と比較することがあまりないので、高いのか安いのか分からないですよね。知らず知らずのうちに、平均より多く払っている、なんてこともあるわけです。
●平均より高い電気代を見直し、節電チャレンジ!
ふと、自分の請求書を見てみると、2021年7月22日~8月21日の月が1万2523円。3人家族の平均を1600円上回っていることがわかりました。
SDGsを推進しているのに! ESSEonlineでも省エネのことを書いているのに、これではまずい! と、今一度気合を入れ、徹底して、電気の使い方を見直してみることにしました。
本気でがんばると、一体どれだけ電気代が下がるのか、家族にも協力してもらいながら実証実験を行うことに。
以前、このコラムで基本的なエネルギー節約術を書いてきましたが、今回は、え、セコ!? ここまでやる!? ということにも挑戦してみました。
●電気代節約その1:“鬼タオルドライ”作戦
まず、目をつけたのがドライヤー。
女性はとくに髪を洗うごとにドライヤーをかけますよね? 髪の長さによって差はありますが、1日20分として、1か月20分×30日=600分(10時間)。 この分、電気代がかかっているわけです。
そこで、実践したのが「濡れた髪をとにかく徹底的にタオルでふき取ってからドライヤーすること」。
根本はしっかり。毛先はゴシゴシやるのではなく、優しく圧をかけるようにタオルにしみ込ませる…吸水性の高いタオルも活用! 省エネはもちろん、ドライヤーをかける時間が短縮され髪にもいいようです。
さらに、私はどちらかというと頭皮が乾燥しているので、洗髪を2日1回に。美容師によると、頭皮の状態など個人差はありますが、毎日洗うのは必ずしも髪によいわけではないそうです。私は2日1回にしたらパサつきが減りました。そして、時間も節約! ちなみに…ドライヤー時間短縮のため、髪も思いきってカットしたところ、洗うのも乾かすのもラクになり私にとってはいいことだらけでした。