52歳の漫画家・古泉智浩さん。古泉さん夫婦と母(おばあちゃん)、里子から養子縁組した小1の長男・うーちゃん、里子の4歳の長女・ぽん子ちゃんという家族5人で暮らしています。今回は、ぽん子ちゃんのかわいい言い間違いや天真爛漫な言動について教えてくれました。
舌ったらずな4歳児の言動に笑っちゃう。かわいいし今だけだからまあいっか
日曜日にバッティングセンターに行くと毎回11時からビンゴ大会があって、当たるとお菓子がもらえます。すっかりそれが楽しみになり、小1の養子のうーちゃん、4歳のぽん子ちゃんを連れて毎週のように通っています。司会のお姉さんが、数字のついた玉が入った丸いカゴを回すと、玉が転がり出てきてお姉さんが数字を読み上げます。
「あったー」
「なーい」
毎週20人くらいのお客さんと一緒にビンゴカードを手にもって一喜一憂します。うーちゃんはやたらとそういったゲームに強くて、隔週くらいでお菓子をゲットしています。しかしお菓子にはさっぱり興味がなく、ぽんこちゃんが大体食べてしまいます。
毎週通っているうちにバッティングも上手になってきて、最初は60kmの一番遅い球を打っていましたが、最近は90kmまで当てられるようになりました。バットに当てるまででヒット性の当たりはほとんどないのですが、大したものです。ついでに僕も一緒に打っているせいで、僕のバッティングも向上してきて90kmでヒットが打てるようになりました。
90kmに当たるので95kmでやろうとしたら機械が故障していて、間違って115kmを選んでしまい、ものすごい速さでうーちゃんは振り遅れてかすりもせず、僕も当てるだけで精一杯でした。
ピッチングのゲームもあります。テレビのスポーツバラエティーで野球選手が挑戦するストラックアウトです。うーちゃんはほとんど的に届かないのですが、僕も昔から投球が苦手でなんとか的に当てるのが精一杯です。球速も出るのですが、僕の投げる球は60kmくらいで、小学生の女の子が投げているのを見たら60kmくらいでした。小学生女子並みです。筋力などは僕の方がずっと上だけど、ボールを投げるコツみたいなのがあって、僕にはそれが大きく欠落しているようです。
見ていると、普通の若者が90kmとか100kmを軽々と出しています。僕も人生の目標として100kmの球を投げてみたい。せめて僕の代わりにうーちゃんに100kmとか130kmの球を投げられるようになってもらいたいと強く思っています。
●突如、自宅で始まったビンゴ大会。うーちゃんの名司会っぷりに驚きです
先日、帰宅するとリビングに小さなビンゴの機械があって、うーちゃんが僕にビンゴカードを渡します。
「それではビンゴ大会を始めます」
うーちゃんが司会でビンゴ大会が始まりました。ママ、おばあちゃん、ぽん子ちゃんにもビンゴカードが配られていました。
「最初の数字は、これはみんなありますね。26です」
「なーい」
「あったー」
そんな調子でビンゴ大会が進みます。ぽん子ちゃんは数字が読めないので、おばあちゃんにチェックしてもらいます。
「ビンゴー!」
おばあちゃんがビンゴになりました。
「おばあちゃんには景品はこれです」
なんと景品まで用意されていて、うまい棒が手渡されました。
次にビンゴになったのは僕で、景品は炭酸水でした。僕は自宅でハイボールを飲むので、炭酸水をきらすのは死活問題です。とってもうれしい景品です。
二人の当選者が出てビンゴ大会は終了となりました。ビンゴの機械はダイソーで200円で買ったものでした。うーちゃんは元々ゲームが好きなのですが、まさかビンゴの司会をやりたがっていたとは驚きました。しかも司会が初めてとは思えないほどうまい。
●デタラメな数字を言うぽん子ちゃん
「ぽんこちゃんもしるー」
ぽん子ちゃんもビンゴの機械をやりたがります。「しるー」とは「するー」のことで、呂律が回っていないのです。
いくらいやりたがってもぽん子ちゃんは数字が読めないので司会は無理です。しかし、ダメだと言えば言うほどやりたがり、収まらなくなるのがぽん子ちゃんなので、ちょっとやらせてみることにしました。
「さいしょのすうじは、にじゅうろくです!」
「え? 本当? 数字読めるようになったの?」
ぽんこちゃんが出した球を見ると、48でした。デタラメに言っていただけでした。
ちょっと前まで、2つを「みっつ」と言っていたり、よく分かっていなかったのですが、1から10まで数えるようになりました。しかし、数の概念を把握している感じはなくて、単に歌のようにそらんじているようで、時々6の後が8になった7が抜けたりします。
幼児の数字を勉強するための紙を見せて「4」を指さして、
「ぽんこちゃん、これなあに?」
と聞いてみました。
「じゅう!」
勢いよく元気に答えますがまったく外れています。
「ぽん子ちゃんの4歳の4だよ、じゃあこれは?」
「2」を指さしました。
「それはねえ、ご!」
一応数字を問われていることは分かっているようですが、文字を把握せず堪で答えています。
「残念、2でした。じゃあ1から10まで一緒に言ってみようか」
「もういい!」
間違いを指摘されるのはおもしろくないようで、怒ってしまいました。