家づくりのプランに、ぜひとも盛り込みたいパントリー。ただ、コンパクトなキッチンスペースでは、設置が難しい場合も。盛りつけ作業やものを置くためのスペースをしっかり確保したい、という理由でパントリーを断念した日刊Sumaiライター。代わりに、ハイカウンタータイプの大型カップボードを導入することで、使い勝手のいいキッチンに仕上げることができました。その様子をレポートします。
すべての画像を見る(全6枚)パントリーをつくるには広さが必要
筆者は家を建てるとき、キッチンにパントリーをつくりたいと考えていました。食品ストックの保管場所や、かさばるホットプレートなどのキッチン家電の収納場所が欲しいと思ったからです。
ハウスメーカーの担当者からは、間取りやスペースによってつくれるパントリーが変わってくると言われました。
筆者が最初に提案されたのは、こちらの模型のようなプラン。キッチン背面の勝手口脇に小さめの扉つき収納をつくり、そこをパントリーとして使うというものです。天井近くまでスペースをフル活用することで、それなりの収納量は確保できそう。
ただ、そうなるとキッチンにかなり圧迫感が出てしまいます。つくるかどうか、かなり悩みました。
ワークトップを広く確保したい
悩んだ理由はほかにも。パントリー脇に置くカップボードのサイズが、コンパクトになってしまうことが心配だったのです。
カップボードには電子レンジや炊飯器、電気ケトルなどのキッチン家電、ふだん使いの食器を収納したいと考えていました。また、そのワークトップは、料理の盛りつけなどがしやすいように、できるだけ広く確保したいという希望も。
ハウスメーカーの担当者に相談したところ、パントリーをつくってしまうと、やはりカップボードのサイズはどうしても小さくなってしまうとのことでした。
カップボードを食品庫としても使うことで省スペースに
検討した結果、パントリーをつくるのはやめて、大型のカップボード(幅270×奥行45×高さ100cm)を設置することにしました。やはり、ワークトップの広さをしっかり確保したいことと、できるだけすっきりしたキッチンにしたい、という希望が強かったからです。
筆者宅は、食品や飲料水のストックがそれほど多くなく、食器の数も少ないというライフスタイル。そのため、カップボードの引き出しのひとつで、ストック食材専用スペースは十分にまかなえるという判断も、これをあと押ししました。
実際に暮らし始めてからは、スペースを取る防災用の長期保存水は階段下収納に、保存食などはつり戸棚にまとめて収納することになりました。とはいえ、パントリーがなくてもまったく問題ありませんでした。
ストック食材専用スペースを、カップボードの引き出しひとつに絞ったことでメリットもありました。在庫管理がしやすくなり、賞味期限切れなどの見落としも減ったのです。
ちなみに筆者宅では、基本的に同じものを購入するようにして、ストック品の定位置をある程度決めるようにしています。
タマネギやジャガイモなど常温で保存する野菜は、紙袋に入れて、カップボードの家電収納のあきスペースに置いてます。
米は専用のケースに入れて冷蔵庫へ。わが家では、私も夫もお酒を飲まないので、お酒類のストックを持つ必要がありません。カップボード全体のスペースに余裕がある状態にしておきたいので、皿やコップなどをできるだけ買わないようにしています。