いざ! というときに備えて毎月の家計費からねん出している保険料。
必要経費だからここだけは削れない…と思っている人も多いようですが、見直し方次第で負担を大きく減らせる可能性もあるんです。

家計再生コンサルタントの横山光昭さんに、その見極め方を教えてもらいました。

保険はあくまで「備える」もの。必要な保障を最少額で

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保険料を払いすぎてお金がない!なんてことになっていませんか?
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「保険はライフステージに合わせて選ぶことが大切。必要な保障を割安なかけ捨ての保険で確保するのも賢い手です」と、横山さん。

「貯蓄型の保険料はすべて貯蓄になるわけではなく、一部はかけ捨ての保障に使われます。今は保険の予定利率も低く、保障分の保険料は単独の保険よりも割高な場合もあります。保障は保険で、貯蓄は預貯金や投資で、それぞれ分けるのもおすすめです」

そして、横山さんが注目するのは収入保障保険。
「割安なかけ捨ての保険です。万一のときには毎月定額で保険金が受け取れるので、遺族年金と合わせて利用すれば養育費の助けになります」

ちなみに、毎月の保険料平均額は2万6777円というデータも。(※全国の勤労者世帯のうち4人世帯の平均額(総務省統計局「家計調査」2017年))
また、ESSEレポーター200人のアンケート調査によると、加入個数は夫が平均2.00個、妻が平均1.57個。学資保険の加入率は56%という結果が。

家族構成やライフスタイルによっても事情が異なりますから一概には言えませんが、ここから保険料を減らせるケースもありそうです。

●医療保険は三大疾病にも備えるべき

医療費は高額療養費制度でかなりの部分をカバーできます。
短期の入院や治療なら自己負担は意外に少なくすむので、ある程度貯蓄がある人は、医療保険に入らないのも手。
「代わりに、治療が長引いて負担が増えがちな三大疾病(がん、心疾患、脳血管疾患)に備える専用保険を検討するといいでしょう」

●知っておきたい高額療養費制度

高額医療費制度

高額療養費制度とは、ひと月の医療費が上限額を超えると、超えた分を払い戻してくれる制度です。

上限額は年齢や所得で異なり、70歳未満で年収約330~770万円の場合、自己負担の目安は8~9万円程度。支給対象は、健康保険の適用部分のみです。

●貯められない人は学資保険もあり。加入は早めに!

学資保険

予定利率の低下で、学資保険は貯蓄としての魅力は今ひとつですが、強制力があり、必要な時期に確実に貯められるのがメリット。貯蓄が苦手な人にはおすすめです。

「6歳以上は入れない保険が多いので、早めに加入を。早く入るほど、保険料も低く抑えられて貯めやすくなります」

家計に大きく負担をかける医療費や教育費。不測の事態にもあわてないように備えるのはもちろんですが、払い過ぎはタブー。賢く選んで適正な保険料に見直していきましょう。