●ものを捨てる「決断」をすると、本当に自分がしたいことが明確に
これまでも、こんまりさんは、片づけによって自分らしく生きられるようになった人を、たくさん見てきたと言います。
「たとえば、1年半ほど前に片づけをお手伝いしたアメリカ在住の日本の方は、仕事と家庭のバランスを取れずに悩んでいました。つい仕事中心になり、子どもとの時間が十分にとれず、テレビを観せる時間が長くなってしまうことに罪悪感を覚えたり…。
そんななか、片づけを始めてひとつひとつのものと向き合ってみたところ、子どものアイテムにはときめくけれど、仕事に関連するものにはいっさいときめかないと気がつきました。
つまり、これまで仕事を生活の中心にしていたけれど、まったくときめかないことに多くの時間を割いていたのです。捨てることを通じて、今いちばん大切にしたいのは子どもとの時間なのだと気がつき、仕事を時短勤務にすることを決意。
収入は下がったし、家の中で自分の身なりはおざなりなままということも増えたけれど、生き方を変えて信じられないくらい幸せになったと話していました。これまで、子どもがなにか言ってきてもいつも『ちょっと待って』だったのが、仕事よりも家事よりも、子どもに向き合うことを優先したら、気持ちの満たされ方がまったく違うのだそう。
もちろん、さらに時間がたって子どもが成長したら、思いっきり働きたいと思うときがくるかもしれません。ライフステージや個人の価値観によってときめく基準はそれぞれですが、自分が今どんな状態だと幸せなのかが、ものを捨てる決断をすることで、明確になるのです」
このインタビューの続きは、1月8日に配信予定です。お楽しみに。