今どきの家づくり、はたしてバスルームのトレンドは? 実情を探るべく、編集部では、バス関連メーカー各社にアンケートを実施。ドアや間仕切り壁に透明なガラスを取り入れたり、頭上からシャワーが浴びられるオーバーヘッドシャワーを採用したり。リゾートホテルのようなバスにするケースもあり、ユーザーのさまざまなこだわりが見えてきました。各社のコメントを、詳しく紹介していきます。
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Q1 バスルームの広さは?
A.広いバスルームを求める傾向が強いものの、平均的には、1坪タイプの採用が多い結果に
「広すぎず、狭すぎない大きさの1坪が人気」(トクラス)などの回答がある一方で、「地域によっては、より大きな1坪強タイプが人気」(A社)、「ローカルで土地が大きいエリアでは1.25坪も」(タカラスタンダード)、「1.25坪や1.5坪が人気で、大きさを求める人が増加している」(アステック)など、広さへのあこがれには強いものがあります。
しかしながら、実際には、間取りなどの関係から、希望の広さが確保できないケースもあるようです。
Q2 バスルームの壁、天井、床は?
A.好みに合わせてデザインにも広がりが見られ、シンプル派と個性派の両極に分かれます
床・壁・天井の色は白系が多いという結果に。「浴室の位置や日照条件から、基本的に明るい色合いがベースになる」(A社)という考察も寄せられました。
また、「壁や床のタイルはそろえる傾向に」(アステック)など、統一感のあるシンプルなデザインが好まれる一方で、「壁の一面にアクセントとして自然素材を模した柄を採用」(トクラス)や、「石材の柄(大理石や流れ模様)や木目、石目をミックスさせた空間が人気」(タカラスタンダード)のほか、ダーク系を選ぶなど、個性を楽しむ場合も多いようです。
Q3 バスルームの浴槽については?
A.浴槽は大きさと節水の両立を望み、デザインや機能・性能ともに快適性がポイントに
[デザインについて]
浴槽のサイズ感や形状については、「ゆるやかな曲線が体にフィットする人造大理石のバスタブが人気。白やベージュに次いで黒も人気」(トクラス)、「ゆったりとつかれるステップなし浴槽が好評。一方、ステップつき浴槽は子どもとの入浴に便利で、かつ浴槽の湯量を抑えられる点でファミリー層の支持が厚い」(TOTO)など、使い心地に特化したものが人気です。
また、素材や色については、「天然木材や石材を使いたいという要望が増えている」(アステック)、「素材は光沢のあるアクリル人造大理石で、色は白系が人気」(タカラスタンダード)、「淡い色や汚れの目立たない色を好む」(TOTO)という回答も。
●機能・性能について
掃除、保温、節水、快適さを求める声が大多数。「表面が特殊加工された人工大理石浴槽は、汚れ落ちがスムーズで掃除がラクと好評」(TOTO)、「汚れがつきにくく、美しさを保てるスゴピカ素材を採用した浴槽が人気。肌に触れる質感がなめらかで気持ちよいと好評」(パナソニック)のほか、自動洗浄機能を備えた浴槽など、家事がラクになる機能は進化とともに注目を集めています。
また、「お湯の温かさが長持ちする高断熱浴槽」(トクラス)や「節水性を意識して、コンパクトな浴槽を選択する傾向」(A社)など、省エネを考慮したものにも高い関心が。ほかにも「マイクロバブルバスが増加」(アステック)など、快適さを求める声も高まっています。
Q4 バスルームの洗い場は?
A.自由にゆったり使いたいというニーズから、広さ、温かさ、家事ラクに注目が集まっています
家族と一緒の入浴やシャワー浴の増加により、洗い場を広く使う人が増加。なかにはカウンターをつけないケースも」(タカラスタンダード)など、広さを重視する傾向が強まっています。
加えて、「畳のようにやわらかい『お掃除ラクラクほっカラリ床』は、足触りのよさや断熱性保持、衝撃吸収、防音面で好評。床を自動洗浄する『床ワイパー洗浄(きれい除菌水)』にも注目」(TOTO)、「汚れを落としやすい独自の表面加工を施してある『スミらくフロア』が、お手入れ簡単で人気」(トクラス)、「隅部分が立ち上がっており、目地のない形状が手入れしやすい『スミピカフロア』が好評」(パナソニック)など、洗剤や皮脂などの汚れがもっとも気になる洗い場は、掃除の手間が省ける機能が大きな関心事に。排水口も、掃除のしやすい形状や、汚れにくい仕様などが好評のようです。