結婚後、義実家とのつき合いに悩む読者は多いもの。今回、ESSE読者(40代女性)に実際の義実家との間にあったことをうかがいます。
インタビュアーは、漫画家でコラムニストのおおしまりえさんです。
【読者体験漫画】義実家総出でのモラハラ。地味な嫌がらせやマウントの日々
私が最初に違和感を覚えたのは、結婚が決まり、義実家とのつき合いが始まってからでした。
●ささいなことで義実家から敵視され、地味な嫌がらせが始まり…
最初に挨拶にうかがったとき、その日は義実家全員がそろい、昼間から夜にかけて、長時間の宴会が繰り広げられていました。どうやら義実家は全員かなりの酒飲み。私はほぼ飲めないのですが、仕方なくガマンすることに。
しかし夜もふけてきたので夫に帰りを相談すると、そのとき夫は家族には自分から帰りたいと言えないと言われてしまったんです。
どうやら夫は大学受験を失敗した負い目から家族に頭が上がらず、家庭内ヒエラルキーの最下層に常にいて、いつもバカにされていたんです。
夫の「発言権ない」問題は驚いたものの、その場はガマンしました。でも宴会はさすがに深夜になっても終わる気配がなく、私も体調が悪くなってきたので、無理やり夫を説得して帰宅を宣言してもらいました。
しかしその対応が義実家としては不満だったらしく、一族みんなから総スカン。それ以降、偉そうな嫁として、地味な嫌がらせやマウントを受けることになりました。
●義母が子どもにまで嫌味発言、義父はゴミ同然の贈り物を押しつけ
とはいえ、私は東京で義実家は遠方住まい。年数回の使いだったので、別にあまり気にしていませんでした。でも子どもが生まれてからの義母は、息子に対して実の娘の子どもたちと格差をつけた扱いをしたり、私のいないところで息子にマウントを取ったりしていたんです。
息子はまだ小さく意味を全然わかっていませんでしたが、このときは怒りがわきました。
他にも、義実家の好意か嫌味か分からない対応はたくさんありました。
例えば息子へのプレゼントです。ある日、宅配便が来たと思ったら、なぜか中身はボロボロの中古絵本! そしてまたある日は、義祖父が40年以上前に夫へ贈った五月人形だったんです(義父は1円もお金を出してない)。
代々受け継ぐといったら聞こえはいいですが、決してそんな高価なものではなく、もう錆びて部品もとれかかったボロボロのもの。向こうはドヤ顔で大事にしろよと言ってきましたが、実の娘たちにはいろいろ買い与えていたのを見ると、なんでこんなに格差のある扱いを受けないといけないのかと、モヤモヤが募りました。
そんな悩みを抱えていましたが、新型コロナウイルスの流行で、義実家とのつき合いもストップ。コロナは怖いものの、心穏やかな日を送れるようになりました。
しかし、義実家の嫌がらせと入れ替わるように、今度は夫がおかしくなりだしたんです。
<取材・漫画・文/おおしまりえ>
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