実家の片づけで話題になる桐の和ダンス。
「私の祖母の家にも桐のタンスがありました。祖母が亡くなりだれも使っていないのに、もったいなくて処分できませんでした」というのは、ライフオーガナイザーの下川美歩さん。
古いタンスが新品同様によみがえった、桐の和ダンス再生修理の体験談を紹介してくれました。

古い桐の和タンス。再生修理で新品同様に!

亡くなった祖母が住んでいた家を片づけ、古い桐の和ダンスを母が使うことになりました。
70代になる母が物心ついたころからあったそうなので、おそらく祖母の婚礼家具。70年以上前のものです。
全体的に黒くなり、いくつか金具が壊れています。

古い和ダンス
70年以上前の古い和ダンス
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和ダンス観音開き中

幅は90cmほど、三つ重ねの下三中洋という形で、観音開きの中には衣装盆があります。

タンス背板

中はきれいそうですが、背板は割れてガムテープで補強してありました。

●桐のタンスは再生修理が可能!複数業者をインターネットで比較

桐のタンスは削り直しができ、二代・三代に渡って使い続けられるそうです。
ただ、どの業者に頼めばいいのかわからないので、インターネット検索。「桐タンス 修理」「和ダンス 修理」で検索すると、たくさん出てきました。

業者選びのため、複数のウェブサイトを比較。作業の手順やビフォーアフター写真、料金の詳細を掲載していている業者を数社選び、問い合わせしてみました。

【見積もりから再生修理までの流れ】

1.事前見積もりを依頼

ウェブサイトから見積もりを依頼。タンスの状態によって料金が決まるので、測っておいたサイズ、様々な角度から撮った写真を一緒に送りました。希望の仕上げや設置場所など気になることをすべて伝えました。

タンス引き出し

後日、メールや電話で見積もり額の連絡がありました。送料をプラスすると、どの業者もさほど差がないように思いました。そのため、実際にタンスを見ながら仕上げについて相談できる再生修理専門の業者を選びました。

2.正式見積もり・引き取り

タンスを運ぶ様子

祖母の家に来てもらい、タンスの状態や仕上げのイメージを確認して、正式な見積もり。見積もりまでは無料なので、予算に合わなければお断りしても大丈夫です。今回は、料金に納得して、そのまま再生修理を依頼しました。

3.納期は3か月

納期は3か月。できあがってから電話で連絡をもらい、配送日を決めました。

4.配送・設置と支払い

3か月後、母の家に配送。分割したタンスを階段で2階に運び、希望の場所に設置。仕上がりを確認してから支払いをしました。

●料金に差がつくポイントとは?

再生修理費用は、業者によって異なります。ひとつの業者の中でもサイズや状態によって十数万円の幅があります。

【料金に差がつくポイント】

・サイズや形:大きい方が高額になる
・状態:割れ、カビ、虫食いなど状態が悪いと追加料金がかかることがある
・仕上げ:仕上げによって料金が変わることがある
・金具:金具の修理や交換に追加料金がかかることがある

手に金具

今回は、壊れた細工入りの金具をつくり直すと高額になるため、すべての金具を既製の金具に交換することにしました。仕上げは、木目がきれいな「うずくりとのこ仕上げ」を選び、防水処理をプラス。再生修理費用の合計は約16万円になりました。

●新品同様によみがえって大満足!

キレイな和ダンス

戻ってきた和ダンスがこちら。新品同様によみがえっていました。

キレイな和ダンス観音開き中

金具は新品になり、お手入れをしながら、また数十年使えるそうです。

タンス2つ

和ダンスの奥に写るのは、母の婚礼家具です。当時、まだ仮住まいだからと購入した手ごろな価格のタンスで「いつか本物が欲しい」と思っていたそう。

 

金具が壊れてしまい、母は「新しいタンスに買い換えるより、あの桐の和ダンスを使ってみたい」と再生修理を決めたそうです。桐の和ダンスなら修理しながら使い続けることができます。

 

思い出の品がよみがえり大満足。古い桐の和ダンスを使ってみたい方は、一度見積もりをとってみてはいかがでしょうか。