転勤や転職、妊娠・出産などなど…先を見越していたはずでも、なかなか予定通りにいかないのが人生。ここ最近では、コロナによる影響を受けた家計も少なくないはず。
そんななか、一念発起して貯蓄を達成したのが、ESSEのお金コンテストで金賞に輝いたSさん。貯金0から年230万円貯めるまでのストーリーを取材しました。

貯金ゼロからスタート!危機を乗りきる貯金術

2019年の年末、貯金はほぼゼロだったというSさん。貯める家計にチェンジしよう! と思ったきっかけは、4人目の出産をひかえて産休に入ったときでした。それまでは、家の購入や3度の出産でなかなか貯金に手が回らなかったという家計の見直しを始めました。

「とはいえ、特別なことを始めたわけではなく、先取り貯金をする、衝動買いを禁止する、子ども手当は即貯金に回す、といった基本的なことを徹底しただけ。でも、これが予想以上に効果があり、着実に貯まっていくようになりました」

そして1年後、育休やコロナショックによる収入減も乗り越え、手取り額の1/3以上を貯金できるまでに! ピンチをチャンスに変えたやりくりの軌跡をお見せします。

<Sさん(千葉県・29歳)のプロフィール>

夫、長女、二女、長男、二男の6人家族。自宅は4LDKの一戸建て。間もなく育児休暇を終え、保険会社に職場復帰予定

●【Sさんの家計表】

夫の月収(手取り) 350,000円
妻の月収(手取り) 110,000円
児童手当 45,000円
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収入合計 505,000円

住居費 71,000円
食費 25,000円
外食費 10,000円
水道光熱費 21,400円
通信費(携帯電話2台分、プロバイダーなど) 27,500円
日用雑費 10,000円
子ども費 11,000円
クルマ費 10,000円
保険料(生命保険、学資保険など) 51,500円 

貯金 261,660円
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支出総計 499,060円
収支 +5,940円

●Sさんの貯めヒストリー

“ほぼゼロ”から驚異のペースで総貯金額が増加中。目標は6年後に2000万円!

<2019年までのあらすじ>

結婚以来、夫の転職、妊娠・出産、引っ越しが度重なり、“いつもギリギリの家計”だったそう。とくにぜいたくをしたつもりはないのに、子ども手当はいつの間にか消えて…。2020年からの産休で家計の見直しを決意。

<2019年12月>スタートが5円以下。産休を機に先取り貯金に

通帳とお金
先取り貯金で確実に貯める!
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1か月の収支の残りを貯金するだけでは貯まらないと気づき、給料と同時に5万円を先取り貯金に。子ども手当月々4万5000円も貯金に回し始める。

<2020年4月>コロナで月収が-16万円…やりくりワザを鍛える

順調に貯金できたのもつかの間、夫の手取り額が10万円台に激減! 妻の育休手当を生活費に充て、支出の見直しを徹底的に図った。

<2020年8月>生活が安定し貯金増。1年で230万円!

【貯金の内訳】
先取り貯金 60万円
家事お礼金 36万円
子ども手当 54万円
育休手当 77万円

毎月、先取り貯金5万円、家事のお礼3万円、子ども手当4万5000円に加え、6月からは育休手当11万円も貯金に回すことに成功。

<2021年1月>現在は255万円に。家事のお礼貯金など

ソファに男性と女性

夫は激務で、家事と育児はほぼ妻が担当。その分、夫からお礼を受け取ることに。「月3万円もらっているので、全額貯金に回しています」

●Sさんの家計管理のやり方

キャッシュレス派にシフトして家計簿いらず

普段の買いものは、基本的にクレジットカードか電子マネー、コード払い。その他の支払いもほぼ自動引き落としにしてあり、ネット上で使途がわかる設定に。これで家計簿をつけなくても、毎月の収支が把握できます。
ただし先取り貯金分だけは、毎月夫婦で銀行に行って専用口座に移し、“貯めている”実感を味わうルールに。

特別なことをしなくても、少し意識を変えて家計に出入りするお金に目を向けるだけでも、貯まる家計にスイッチすることは可能です。毎月いくらぐらい使っているかわからない…というあいまいさが貯金を遠ざける結果に。まずはきちんと支出を把握することから始めてみましょう。