51歳の漫画家・古泉智浩さん。古泉さん夫婦と母(おばあちゃん)、里子から養子縁組した6歳の長男・うーちゃん、里子の3歳の長女・ぽんこちゃんという家族5人で暮らしています。
今回は、楽しいドライブと、子どもたちが発熱したお話です。
うーちゃんとぽんこちゃんが突然の発熱!病名は?濃厚に接触した古泉さん、どうなる!?
今年は雪が多くて、公園で遊ぼうにもけっこうな防寒や水濡れに注意が必要で、そもそも駐車場が雪でふさがっているのでなかなか気軽に遊べません。
そこで先日の日曜日、6歳の養子の男の子うーちゃんと3歳の里子の女の子ぽんこちゃんとドライブをしました。
保育園のない日曜日にぽんこちゃんにお昼寝をさせるのは大変です。変に夕方に寝てしまうと夜の寝つきが悪く、眠いのに眠れなくて不機嫌なんてことに。
ぽん子ちゃんにお昼寝をさせるにはドライブがなによりです。車で30分くらいの距離にあるお城を見に行くことにしました。するとお城に到着する前にぽんこちゃんは寝入っていました。
●うーちゃんの元に、鴨が大挙してやって来ました!
ところが到着したお城は、冬場閉鎖されています。ぽんこちゃんが寝ているのを放置するわけにはいかないので、車のすぐ近くを歩いてみました。
とは言え、お堀を見物するくらいしかやることがありません。お堀は凍っているところと氷が解けている場所があって、たくさんの鴨が暇そうにしていました。道路も歩いていて、歩いて近づくと1mくらいの距離になるまで逃げなくて、さらに近づくと慌ててお堀に飛び込みます。間近で鴨が羽ばたく様子を見ることができて、エキサイティングでした。
お堀に鯉でもいるのではないかと、うーちゃんが手を叩いてみました。すると、エサでももらえると思ったのか、遠くから鴨が大挙してやって来ました。
ここは「鴨にエサをあげないでください」という看板はないのであげてもいいのかもしれませんが、なにもあげるものがなく、無駄足にさせてしまい、申し訳ない気持ちになりました。
●石像は石にされた悪い人?信じてしまったうーちゃん
お城の入り口に武士の石像が立っていました。見上げなければならないほど立派な台座に立って刀を2本腰に差しています。
「うーちゃん、この人は悪いことばっかりして石にされたんだよ。あの刀で人をたくさん殺したんだよ」
すぐに「嘘だ!」と言われると思ったら、無言のままでうーちゃんの顔に表情がありません。
「ほら、隣に立ってごらん。写真撮ってママに送ろうよ」
「いい」
石像の隣を指さして並ぶように促すと、強く拒否され、そのまま車に戻ってしまいました。もしかして信じてしまったのでしょうか、別に怖がらせるつもりはなかったのだけど…。あとで訂正しようと思います。
●うーちゃんとぽんこちゃんが39℃の熱!その病状は?
その日の夜、ぽんこちゃんとうーちゃんが熱を出しました。二人とも39℃近くあります。ドライブに行ったときに寒かったのだろうか、このご時世なので、もしかしたらコロナなのではと不安に駆られます。
ただ、ぽんこちゃんは熱があるのにとても元気で食欲もあります。うーちゃんは元気がありません。
いつもは、うーちゃんはママの部屋のテレビの前の長座布団で一人で寝るのですが、ママと一緒に寝たいと言います。しかしママのベッドではぽんこちゃんが一緒に寝ています。先にぽんこちゃんを僕の部屋に運んでベッドをあけて、うーちゃんとママが寝ることにしました。
ぽんこちゃんをママのベッドで寝かすのは僕で、その際、ぽんこちゃんの手で顔を触られ、吐息を直で吸い込み、完全なる濃厚接触です。
ママも同様で、もし家族のだれかがコロナにかかったら家族中が感染してしまうのは不可避です。こうしないと子どもを寝かすことができないので本当にどうしようもないのです。
翌朝、小児科に連れて行くとコロナではなく、溶連菌でした。僕の住む地域ではちょっと流行しているそうです。ドライブで寒くて風邪を引いたわけでもなく、保育園でもらって潜伏期間を経て発症したのでしょう。
溶連菌は、熱と喉の痛みだけでたしかにうーちゃんは喉を痛がっていました。抗生物質が効くので1日くらいで治るそうです。飛沫と接触で大人にも感染します。潜伏期間が2~5日で今はなんともないのですが、もらっているかもしれません。
コロナでもそうでなくても、家庭内での感染対策が必要だと思いました。
【古泉智浩さん】
漫画家。1969年、新潟県生まれ。93年にヤングマガジンちばてつや賞大賞を受賞してデビュー。里子を受け入れて生活する日々をつづったエッセイ『
うちの子になりなよ ある漫画家の里親入門』、その里子と特別養子縁組制度をめぐるエピソードをまとめたコミックエッセイ『
うちの子になりなよ 里子を特別養子縁組しました』など著書多数。古泉さんの最新情報はツイッター(
@koizumi69)をチェック!