レジ袋の有料化を初め、ここ数年、環境問題への配慮からプラスチックゴミを減らす暮らし方が世界的に注目されています。

「なかでもキッチンは、生ゴミ袋や食品の包み袋、ラップ、スポンジ、ジッパーつき保存袋などプラスチック製品があふれがちなので、見直しにぴったりな場所なんです」と話すのは、インスタグラムで環境に優しくエコに配慮したサスティナブルな暮らしを発信し、国内外で人気を集める野村蘭さん。

ここでは、ジッパーつき保存袋の代わりとして、繰り返し使えるエコなアイテムについて教えてもらいました。

シリコンバッグ(左)とあきビン(右)
使い捨てのプラスチック製保存袋の代用アイデア。シリコンバッグ(左)とあきビン(右)
すべての画像を見る(全8枚)

食材の保存はシリコンバック&あきビンを活用!プラスチックゴミを減らすアイデア

生ゴミ袋やラップ、ジッパーつき保存袋などは便利に使えるものばかりですが、一方ですべてすぐにゴミになって捨てられてしまうものたちでもあります。

今回は、使い捨てのジッパーつき保存袋の使用を減らすための代用品を2つご紹介します。

●プラスチック製保存袋の代用品(1):シリコンバック

シリコンバック

使い捨てのジッパーつき保存袋の代用品の1つめは、シリコンバックです。

使い捨ての保存袋と同じように、使いかけの野菜や残った食材を入れて冷蔵庫や冷凍庫で保存できます。私が使っているStasher(スタッシャー)には、食品用品質のピュアプラチナシリコーン100%が使われていて、有害物質は一切含まれていません。

ジッパーつき保存袋の代わりに使いやすいMサイズは1500円(税抜き)で、ほかにもいろいろなサイズがそろっています。キッチン用品売り場でも購入できます。

【メリットその1】洗って何度も使える

シリコンバックに野菜

シリコンでできているので、洗って何度も使えます。食器洗い乾燥機で洗うことも可能です。製品によって異なりますが、破れない限り半永久的に使えます。しっかりしたシリコンなので、破れることはほとんどないと思いますが、Stasher社は、破れてしまった商品のリサイクルもしています。

【メリットその2】耐用温度が幅広いので、冷凍・冷蔵から温めも可能

ビンなど収納

プラスチック製のジッパーつき保存袋は、耐熱温度が100度くらいなので、高温になると溶けてしまったりしますが、シリコンバックは耐用温度が-18~250℃なので、冷凍、冷蔵もできて、電子レンジ、コンベンクションオーブン、湯せんでの調理も可能です。煮沸消毒もできるので衛生的に使えます。

【メリットその3】色や形の種類が豊富

ジッパーつき保存袋に野菜

さまざまな色や形のシリコンバックが販売されているので、用途にあったものを選べます。

また、プラスチック製のジッパーつき保存袋と同様に、食べ物だけでなく小物や雑貨などの収納にも便利です。

●プラスチック製保存袋の代用品(2):あきビン

あきビン

少ない量の食材の保存なら、ジャムや調味料、パスタソースなどの入っていたあきビンも、ジッパーつき保存袋の代わりとしておすすめです。使いかけの野菜や残った食材を入れて保存しています。

【メリットその1】におい残りが少なく、洗って何度も使える

ガラスなので、油汚れや臭いも残ることなくスッキリ洗えて、何度でも使えます。食洗機で洗うこともできますし、衛生的に使えます。

【メリットその2】液体を入れやすい

あきビンに入っているひよこ豆
煮ておいたひよこ豆をあきビンに入れて保存

ジッパーつき保存袋にカレーやミートソースなど、液体のものを入れると、きちんと立てていないとこぼれてしまうことがありますが、あきビンならしっかり保存できます。

【メリットその3】冷蔵だけでなく冷凍もOK

冷蔵庫の中

常温保存や冷蔵保存だけでなく、冷凍保存にも使うことができます。(※急激な温度変化によってガラスが割れてしまうことがあるので、中身は7~8割程度を目安につめるなど注意が必要です)

【メリットその4】あきビンなので、コストがかからない

あきビンはなかなか捨てられなくて、たまっていく一方の方も多いのではないでしょうか? 食材の保存に、ぜひ活用してみてください。

使い捨てのジッパーつき保存袋は、なにを入れるのにも便利で、いろいろなことに使っては、ゴミになってしまいがちなことも。また、破れていなくても衛生面が心配で、何度も洗って使うことをためらってしまいます。

ジッパーつき保存袋を大量消費しがちな方はぜひ、シリコンバックやあきビンを活用してみてはいかがでしょうか。繰り返し使えるので節約にもなります。小さなことですが、ひとつひとつ何気なく使っているものを見直していくことが、環境を守ることにつながっていきます。