上野樹里さん演じる法医学者の万木(まき)朝顔と、朝顔の父親でベテラン刑事の平(たいら・時任三郎)が、さまざまな事件に向き合い、かたや解剖、かたや捜査で遺体の謎を解き、“生きた証し”を見つけ出すことで、残された人々の心を救うヒューマンドラマ『監察医朝顔』。
昨年夏に放送し、日本じゅうに感動を届けた人気ドラマが、『監察医朝顔』(第2シーズン)となって帰ってきました。

主演の上野樹里さんに、ドラマへの思いを伺いました。

白衣女性
上野樹里さんインタビュー
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『監察医朝顔』(第2シーズン)上野樹里さんインタビュー

「続編のお話をうかがったとき、うれしさと同時に、どんな物語になるのだろうと驚きを感じました」と上野さん。

「そして、企画の内容を聞いて、朝顔をとおして伝えるべきことがまだあると確信しました。今作も、皆さんの生活に寄り添えるような、また、皆さんに朝顔が親しみを感じてもらえるような、優しくて温かいドラマになればいいなと思います」

●東日本大震災が発生して10年目という節目を、ドラマ放送中に迎える

朝顔の母は東日本大震災で被災し、今なお行方不明のままです。同作では、朝顔ら家族が癒えることのない悲しみを抱えながら、“母の生きた証し”を探し続けているという、もうひとつの物語も描いています。
今作は、月9ドラマとして初めての2クール(6か月)連続放送。奇くしくも、東日本大震災が発生して10年目という節目を、ドラマ放送中に迎えることになります。

「10年前に被災した東北は、今土地が整備されて、これから新しい町づくりをしようとしている最中。町は復興していくけれど、人の心は10年たってもそんなに変わらないと思います。私自身も、阪神淡路大震災を経験しましたが、つらい記憶はすぐには消えません。平も簡単には乗り越えられず、朝顔の母を捜すという行為で、心にあいた穴を埋めようとしているのではないでしょうか」

●明るく前向きに生きようとする朝顔。その強さは絶対に失いたくない

万木家の日常にも変化が訪れます。朝顔は、興雲大学法医学教室で法医学者として働いています。平は神奈川県野毛山署強行犯係で刑事として働くかたわら、時間があれば東北に向かい妻の遺体を捜しています。朝顔の夫・桑原真也(風間俊介)は、神奈川県警捜査一課の刑事として多忙な日々を送り、娘のつぐみ(加藤柚凪)は、最近になって「弟がほしい」と朝顔たちに言い出します。

そんな日常がずっと続いていくと思っていたなか、あることがきっかけで、朝顔は平の代わりにひとりで東北の地を訪れることになり、新たな物語が紡がれていくことに…。

「前作では、震災で突然、母を亡くし、死というものを乗り越えて、法医として成長していく朝顔が描かれました。人生のなかで、だれもが経験する役割が回ってきたとき…楽しいこともあれば、つらいこともあると思いますが、今作ではそれを包み隠さず描いていきます。どんなときも明るく前向きに生きようとしている姿は、朝顔の強さ。それは絶対に失いたくないですね。みんなで楽しい空気をつくったり、万木家のなにげない日常の温かさを損なわずに、物語の本質はしっかり伝えられるドラマにしたいと思います」

『監察医朝顔』(第2シーズン)

毎週月曜 夜9時
フジテレビ系 全国ネット放送

公式サイト

【上野樹里さん】

1986年、兵庫県生まれ。2003年、NHK連続テレビ小説『てるてる家族』で頭角を現し、04年の主演映画『スウィングガールズ』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。06年、ドラマ『のだめカンタービレ』で脚光を浴びる。以後、ドラマ『ラスト・フレンズ』『素直になれなくて』『江~姫たちの戦国~』『グッド・ドクター』、映画『奈緒子』『陽だまりの彼女』『お父さんと伊藤さん』などに出演。