靴ひも、しっかり結んでも少し時間がたつとゆるんだりほどけたりしてしまったり、斜めになって不格好になったりとプチストレスに感じることはありませんか?
「結び方にほんのひと手間加えるだけで一日じゅうほどけず快適に過ごせますよ」と話すのは、さまざまな女性誌で活躍するファッションライターの野田春香さん。

そこで、靴を足にしっかりフィットさせ、しかもほどけにくい靴ひもの結び方を教えてもらいました。

ほどけにくく、斜めやタテにもならない靴ひもの結び方

革靴もスニーカーも脱ぐたびにきちんとひもをほどき、履くたびにひもを結んでしっかり足にフィットさせるのが正しい靴の履き方。しっかりと結べていれば無理な負荷をかけることもないので、靴が長持ちし、歩きやすくなるメリットもあります。

靴ひもにもいろいろな結び方が存在しますが、今回ご紹介するのは、老舗の高級革靴ブランド「ベルルッティ」から広まったと言われる、「ベルルッティ結び」のアレンジワザ。男性にはご存知な方も多いかと思うこの結び方は、革靴についている細くすべりやすいひもがほどけないよう考えられた手法で、エレガントな印象に仕上がるのが特徴です。
私は最後にひと工夫を加えてより結び目をギュッと固定することで、ほどけないのはもちろん足をしっかりとホールドしてもらっています。

黒い靴を履いた両足正面から
右(左足)は普通の蝶結び、左(右足)がベルルッティ結びアレンジ版
すべての画像を見る(全8枚)

向かって右(左足)は普通の蝶結び、左(右足)がベルルッティ結びアレンジ版。蝶結びだとひもがあちこちに踊りやすく、せっかくの革靴も不格好。緩みやすく、歩いているうちに靴と足のフィット感がなくなってくるので靴ずれの原因にもなってしまいます。
右のベルルッティアレンジ版は結び目がしっかり固定されるので、仕上がりのひもの形状、靴と足のホールド感がいつまでも続きます。

【ほどけない靴ひもの結び方(革靴編)】

左右のひもを一度結ぶ

(1) 蝶結びをするときと同じように左右のひもを一度結びます。ここではまだギュッと結びません。

片方のひもをもうひと巻きつけ

(2) 片方のひも(ここでは右側にきているひも)をもうひと巻きつけして、ギュッと締めます。

普通の蝶結びをする

(3) 普通の蝶結びをします。ここではまだギュッとせず、緩くリボン型にしたところまででストップ。

蝶結びの左半分の輪っかを持つ

(4) 蝶結びの左半分の輪っかと垂れた先端を、(3)でできた結び目の下の穴に上からくぐらせて、もう1周巻きつけます(ベースとなっているベルルッティ結びはこのとき輪っかのみくぐらせます。垂れた先端も一緒にとおすのがホールド力が上がるポイント)。

黒い靴

(5) ギュッときつく結んで、中央の結び目を整えたら完成です。

<ほどけない靴ひもの結び方(革靴編)を動画でもチェック!>

●靴ひものスニーカーもこれでほどけない!

スニーカー

スニーカーにもこの結び方は使えます。トレーニングやランニングなど激しく動くときなどひもが緩んでくると、自分でひもを踏んづけて転ばないか心配になりますよね…。

靴と足のフィット感が大切な場面にも、この方法なら安心、安全です。

●ワンピースやブラウスなど服のひもにも応用可能

青のワンピース

そしてレディースの服に多いひもの装飾。先にも記したとおり、ベースとなっているベルルッティ結びは革靴の“細くすべりやすいひもがほどけないように”と考えられたワザ。

だから、服についているすべりやすい素材のひもだって、この結び方を知っていればほどけ知らず! 気づいたら全部ほどけていてみっともないことになっていた…なんていう失敗ももうありません! やり方は靴と同じです。

<ほどけない服のひもの結び方を動画でもチェック!>

本来は靴ひもの結び方とはいえ、私生活のさまざまな場面に応用できる(たとえば、外れやすいかけ布団カバーのひもにも)ので、一度覚えてしまえば重宝するテクニック。ほどけやすいものに活用して、小さなストレスから解放されましょう!

●野田春香さんの着こなしのコツはほかにも

動画でよくわかる! 即おしゃれに見える“腕まくり”のコツ