そろそろ春の行楽が気になる時季。今年は、思いきって島根県と広島県に出かけてみませんか? 隣り合う2つの県には、運気アップ間違いなしのパワースポットや、季節のフルーツをふんだんに使ったスイーツ、色とりどりの花が咲き乱れる公園など、見どころがいっぱいです。おいしいお米のプレゼントもありますよ!
*施設やイベントが休園・中止になっている場合があります。お出かけの際は事前にご確認ください。
縁結びの神様、出雲大社。すがすがしい空気が満ちています
すべての画像を見る(全34枚)今回の旅は、島根県出雲市からスタート! 出雲縁結び空港に降り立ったわれわれは、一路
「出雲大社」を目指します。出雲大社といえば、毎年10月に日本じゅうの神様が集うといわれる、伝統と格式のある神社。ここを外すわけにはいきません。
広大な境内にはさまざまな樹木が植えられ、すがすがしい空気が流れています。
起伏のある参道を通って、拝殿にお参り。神社では2礼2拍1一礼が基本とされますが、ここでは2礼4拍手1礼。
拝殿の奥には、大黒様として知られる大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)が祭られている本殿が。大国主大神は日本の礎を築いた国づくりの神様であり、縁結びの神様でもあります。縁結びの神様と聞くと、シンプルに恋愛成就を思い浮かべがちですが、この神様は恋人の仲だけでなく、あらゆる生きとし生けるものが、ともに栄えていくための結びつきをかなえてくれるそう。
神聖な雰囲気のなかにたたずむ本殿の奥には、松が美しい八雲山がそびえていて、おごそかな気分にひたれます。
60年に一度行われる遷宮(神殿の建て替え)が2018年に終わった境内には、朝早い時間にもかかわらず多くの人がお参りに来て、御朱印をいただいたり、おみくじをひいたり、思い思いに過ごしていました。
普段の生活でたまったモヤモヤを、すがすがしい雰囲気ですっきりさせたい人に、ぜひ訪ねてもらいたい神社です。
うま味たっぷり!高級魚のどぐろをお手頃価格で楽しめるお店
出雲大社で清らかな気分になったと思ったら、もう昼前。そこで腹ごなしに向かったのは、JR出雲市駅前にある
「のどぐろ日本海」。地元名産の高級魚、のどぐろをリーズナブルなお値段で楽しめるお店です。
こちらでいただいたのは、金色のどんぶりに入ったのどぐろ丼。今年1月に東京ドームで開催された「ふるさと祭り東京2010」の「全国ご当地どんぶり選手権」で2年連続グランプリを獲得した逸品です。
軽くあぶったのどぐろの身を職人さんが手際よく盛りつけてくれます。そこに、特別につくったというしょうゆをかけていただくのですが、これがうまい!
上品な白身ののどぐろは噛むほどにうま味がでて、やめられないおいしさ。だしの入ったしょうゆも、のどぐろのほんのりとした甘さを引き立ててくれます。
さっぱりとした味わいの白身は、さっぱりおいしく、いくらでも食べられそう。
「これ、東京で食べたらすごい値段だよ」などと言いながら、あっという間に完食! 「どんぶり選手権」を2連覇にしたのも納得のおいしさでした。
のどぐろのほかにも、島根の新鮮な海の幸、山の幸がそろった「のどぐろ日本海」。今度はお酒を楽しめるときにお邪魔したいとおもいます。
川沿いに古い町並みが残る、木綿街道を散策
島根県には中海と宍道湖という2つの大きな汽水湖がありますが、宍道湖周辺では江戸から明治にかけて、綿花の栽培が盛んでした。その集積地として栄えた、出雲市平田町の
「木綿街道」が次の目的地。
ここには昔ながらの街並みが残っていて、往時の繁栄をしのばせる立派な商家が軒を連ねています。
昔ながらの「さしみしょうゆ」をテイスティング
最初に訪ねたのは、明治30年創業の老舗しょうゆ店
「岡茂一郎商店」。ここではしょうゆのテイスティングができます。
この地方では、1年半かけてつくったしょうゆをもう一度木桶に戻し、再び大豆と小麦を加えてさらに1年半仕込んだ、「再仕込みしょうゆ=さしみしょうゆ」が一般的なんだそう。
このさしみしょうゆ、普通のしょうゆよりうま味とコクが強く、舌にのせるとふわっと香ばしい風味が広がります。
通常のしょうゆの倍手間をかけてつくられますが、刺身や冷ややっこにかけるとおいしさが倍増しそうな深い味わい。
おすすめは、このしょうゆでつくる焼うどんだとか。
酒蔵をリノベーションした、和モダンの宿
町を散策していると、モダンなのれんのかかった建物が目につきました。ここは2019年12月にオープンした宿
「NIPPONIA出雲平田木綿街道」。
もともとは酒蔵だった建物をリノベーションして、宿泊施設に生まれ変わりました。
室内は昔の雰囲気を残しながら、快適に過ごせるような配慮がされていて、和のテイストの落ち着いたしつらえ。部屋から眺める日本庭園も、ほっとなごませてくれます。
全6室とこぢんまりしていて、あわただしい日常を忘れてのんびり過ごすのにはうってつけの宿です。
辛味と甘味が絶妙な、口どけのいいショウガのお菓子
昔ながらの製法でつくられる、お菓子もこの町の自慢。
「来間屋生姜糖本舗」は1715年の創業以来、ずっと同じ製法で生姜糖をつくってきました。
この生姜糖はショウガと砂糖を煮詰めたもので、甘さと辛味が絶妙なバランス。口どけもよく、くせになりそうな味わいです。
昔ながらのパッケージも趣があり、お土産にぴったりです。
湖畔の公園では、満開の花と鳥たちがお出迎え
宍道湖のほとりにある
「松江フォーゲルパーク」にも足を運んでみました。ここは花と鳥との触れ合いが1年中楽しめる公園です。
エントランスを抜けると目に飛び込んでくるのは、満開のベゴニアたち。
温室の中なので、1年を通してきれいな花々を楽しむことができます。
この公園には鳥や花を育てている温室がいくつもあり、それらが屋根つきの回廊で結ばれているので、季節や天候を気にすることなく楽しむことが可能。
丘陵地帯にありますが、動く歩道も設置されていて、バリアフリー対応なのもうれしいポイントです。
園内では90種類以上の鳥が飼育されていて、鳥たちと気軽に触れ合うこともできます。熱帯に住むサイチョウにエサをあげるなんて、なかなかレアな体験! このサイチョウ、とても人懐こく、エサのカップを持つとどこからか飛んできて、肩にとまってくれるんです。
ペンギンの散歩やフクロウショーなど、かわいいイベントも随時開催されていますよ。
化粧水代わりにも使いたい、美肌の湯です
たくさんの温泉がある島根県ですが、今回訪ねたのは、県都松江にもほど近い
「玉造(たまつくり)温泉」。ここは近年、美肌の湯として知られるようになりました。
2016年には環境省や観光庁が後援する温泉総選挙の「うる肌部門」で見事1位を獲得しています。
大きなホテルや旅館が並ぶ温泉街には、源泉のお湯をペットボトルにくんで持ち帰ることができる、「湯薬師広場たらい湯」というスポットが。ここでは200円のスプレーつきボトルに入れたお湯を持ち帰り、化粧水代わりに使用できるのだとか(5日以内に使いきること)。
また、温泉街から少し離れたところにある玉作湯(たまつくりゆ)神社は、願いごとをかなえてくれる神社として人気を集めています。
境内には「願い石」という丸い大きな石があり、これに社務所で購入した「叶え石」をあてて願いごとをするといいそう。
この日も多くの観光客が願い石の前に列をつくっていました。