がん治療に特化した腫瘍内科を舞台に、主人公の腫瘍内科医・恩田 心(松下奈緒)と、消化器外科医の梶原 薫(木村佳乃)が、患者とともにがんと闘っていく『アライブ がん専門医のカルテ』。医療シーンだけでなく、人間ドラマを丁寧に描いた作品です。

本作で、研修医2年目の結城涼を演じる清原翔さんにインタビューしました。

清原翔さん
ドラマ『アライブ』清原翔さんインタビュー
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ドラマ『アライブ』清原翔さんインタビュー

●クールでトゲがあるけど、熱いものをもっている役

清原さん演じる結城は、さまざまな診療科を回ったのち、研修医最後の期間を腫瘍内科で過ごしています。

「外科志望の研修医で、患者さんやその家族との出会いによって成長していく役どころです。クールで、口数が少ないくせにトゲのあることを言うので、かっこよく見えないと嫌われてしまうな、と。なので、ヘアメイクさんに『かっこよくしてください』とお願いしました(笑)。一見冷たく見えるけど、心のなかに熱いものをもっていて、そこは自分と共通するところかなと思います」

こう語るとおり、結城は一見、冷徹な人間に見えるものの不器用で、はっきりとものを言うために誤解されやすい性格です。そこには、医師家系のエリートというバックボーンも関わっているのでは、と分析。

「結城は、生い立ちにコンプレックスがあって、自分の考えを知られることが恥ずかしいタイプなのかなと思います。だから、言葉数も減り、徐々にクールと思われるようになったのかなって。僕も、考えを言葉にするのが下手で、人に伝えることを諦めてしまいがちで…。結城のことは理解できるし、育ち方も似ているのかなと思いますね」

セリフが少ない役柄だけに、演じる難しさも実感しているよう。

「セリフが少ない分、動きや表情で見せないといけないのですが、どこまでクールから外れずに表現するかが難しいですね。がんと闘う医師たちや、患者さんとそのご家族のドラマなど、感じるものが多い作品なので、しっかりと丁寧に演じていきたいです」

●収録現場では「キヨ様」と呼ばれて

淡々とした口調で話し、「基本的に受け身」だという清原さん。スラリとした長身と端正なマスクも相まって、収録現場では「キヨ様」と呼ばれているとか。和気あいあいの雰囲気が伝わってきます。

「木村さんが、キャッチーな話題を藤井隆さんに振って、話が盛り上がるのですが、撮影に呼ばれたときの木村さんの切り替えが早くて、藤井さんが『荒らして帰るなあ』とおっしゃっていたのがおもしろかったですね(笑)。僕は自分から話しかけられないタイプなので、木村さんや藤井さんが盛り上げてくださって、すごくありがたいです」

昨年出演した連続テレビ小説『なつぞら』をはじめ、映画やドラマなどで大活躍。俳優として、自身の変化も自覚しているのだそう。

「今はまだ、自分の強みだと言えるものを探している途中。ここからが勝負だと思っています」
役柄と真摯に向き合っている姿が、画面をとおして伝わってきます。

木曜劇場『アライブ がん専門医のカルテ』

毎週木曜 夜10時
フジテレビ系
全国ネット放送中

【清原翔さん】

1993年、神奈川県生まれ。モデルとして活躍する傍ら、2016年から俳優活動をスタート。’19年はNHK連続テレビ小説『なつぞら』をはじめ、ドラマ『チート~詐欺師の皆さん、ご注意ください~』『死役所』、映画『うちの執事が言うことには』などに出演。’20年は、映画『サヨナラまでの30分』、Amazonプライム『東京ラブストーリー』など話題作に出演