現在、毎週木曜夜10時に放送されている『モトカレマニア』。原作は瀧波ユカリさんの同名コミックで、主人公が元カレと同僚として働くことになったことから巻き起こる、波乱と暴走のラブコメディーです。
このドラマでは、クールなイメージのある高良健吾さんのおちゃめな姿がたくさん見られる“脳内会議”も話題に。そんな高良さんに作品への思いや自身の恋愛観についてお話ししてもらいました。
原作のさらに先へと話が進むドラマ。新しい物語で原作のおもしろさを超えていきたい
元カレを引きずり、“元カレマニア”(MKM)として生きていた難波ユリカ(新木優子)が、転職した不動産会社で元カレと再会。その元カレの“マコチ”を演じているのが高良健吾さんです。
かつての恋を引きずり悶絶するユリカに対し、女心がまったくわからない天然キャラのマコチ。そんなマコチを高良さんはどう捉えているのでしょうか。
●つかみどころがないマコチ。その独特の感性を試行錯誤しながら演じています
「マコチは、優しいとか真っすぐとか、そういう簡単な性格ではないし、空気が読めない単なる天然でもない。世の中とはちょっと違う価値観をもっている男だと思います。ユリカの心をかき混ぜるところもあるので、ただピュアとかかわいさだけではない、もっと独特の感性をもったマコチをつくれるよう、試行錯誤しながら演じています」
ユリカにとってマコチは、今でもキラキラした幸せの象徴。ところが、マコチは、悪気はないものの、ユリカを傷つけてしまったり、期待させるような言動をして、ユリカの心を大きく揺さぶります。そのたびに、ユリカは現実と妄想を行ったり来たり。ぶっ飛んだ行動に走るのです。
「ラブコメは、ヒロインを応援できるかどうかがすごく大切だと思います。ユリカは、本当にぶっ飛んでいるんですが、そのぶっ飛び方がすごくかわいいんです(笑)。人の恋愛にあまり興味がもてなくても、漫画だとなぜか人の元カレ元カノ事情がおもしろく見えてくる。原作には、そういう力があります。その原作のおもしろさを大切にしながらも、僕たち生きている人間が演じることで、それを超える作品にしたいと思います。原作は3巻まで出ているのですが、ドラマはさらに先へ話が進むので、新しい物語ができていくはず。僕としては、そこに引かれるものを感じています」
●過去の恋愛は忘れず、大事にしたい
高良さんにご自身は過去の恋愛を引きずるタイプかどうか、聞いてみました。
「過去は、歴史だから大事です。すべての過去は、今に影響しているから、過去を完全に忘れることはできないし、忘れる必要もないと思います。でも、過去の恋愛に引きずられて前に進めないというのは、少し寂しいかなと思います」
さらに、「もし元カノに再会したら?」と、一歩踏み込んだ質問をしてみました。
「別れ方や、相手と僕の今の状況にもよると思いますけれど、その人がどういう状況であれ、幸せだったらいいです。つき合っていた頃とまったく違っていても当然だし、むしろ、あのときから止まらずにいてくれていたらいいなと思います」
どんな質問にも真摯に答えてくれる高良さん。そんなひたむきな高良さんが演じるマコチに、キュンキュンする女性が増えそうです。
木曜劇場『モトカレマニア』毎週木曜夜10時 フジテレビ系全国ネット放送中
https://www.fujitv.co.jp/motokaremania/【高良健吾さん】
1987年、熊本県生まれ。2008年、映画『蛇にピアス』で注目される。’13年、映画『横道世之介』でブルーリボン賞主演男優賞などを受賞。近年の作品は、映画『月と雷』『万引き家族』『多十郎殉愛記』『アンダー・ユア・ベッド』『人間失格太宰治と3人の女たち』『葬式の名人』など。12月、映画『カツベン!』、2020年夏、映画『夏、至るころ』が公開予定