主婦業のかたわらエッセイストとしても活動する若松美穂さんが、楽しく、豊かに暮らすためのさまざまな工夫をつづります。
たくさんの情報がある今、プラスするだけで生活が潤うこと
今、世のなかにはたくさんの情報があふれていて、指先を動かせば、携帯電話やパソコンで、生活を潤す方法を調べることができます。
私も、「そうなんだ!」「知らなかった」と、日々発見がいっぱいで、便利な方法を無料で分けていただけるなんて、ありがたい時代だな~と思っています。
ところが、講演やセミナーをしていると、「ハウツー本はたくさんもっているし、ネットで頻繁に方法も調べているのに、家の中がきれいにならない、片づけが進まない、掃除やお弁当づくりや料理に時間がかかりすぎる」と悩む声が多いのです。
どうしてでしょうか。
私たちが生活を潤すためには、情報を見たり、聞いたりすること以外に、プラスして必要なことがあると思います。それを3点ほど挙げてみましょう。
(1) マネてみる&やってみるという行動力
情報は、知るだけ・読むだけで役に立つものではないから、迷っている時間を長引かせるよりも、チャレンジしてみましょう。
自分がしたことのないことは、初めはやりづらさや疑問を感じることがあるかもしれません。ですが、まずは自己流を混ぜることなく、マネてみてはいかがでしょう。
たとえばお菓子をつくるとき、材料の分量や手順が違うと、同じものができません。
ボウルに水滴がついている、それだけでも思ったとおりにいかないことがあります。
まずは、書いてあるとおりやってみて、結果がどうなるのかを試してみてははいかがでしょう。うまくいくと、うれしいし楽しいものです。
(2) 5回くらいは繰り返しやってみる
どんなことも、すぐにできるようにはならないもの。
1度で「ダメだ」「向かない」「違う」と答えを出すのはもったいないような…。
何度か繰り返しやってみると、その方法のいい点と悪い点や、自分に向いている理由・向いていない理由がわかるはず。やってみてから決めても遅くはないでしょう。
もしかしたら、続けているうちに、新たな発見があったり、多少やり方を変えてもうまくいく方法(自分流)が見つかるかもしれません。
(3) 便利か不便か…を自分に聞いてみる
続けていくうちに、「もっと早くやってみればよかった!」「今の私にはそこまでの時間がない」など、見えてくること、感じることがあると思います。
最後は自分に、確かめてみることが必要です。
「これまで試してみた新しい方法は、私にとって便利? それとも不便?」と。
どんなに多くの方がいいと言っても、合うかどうかは人(家庭)それぞれ。不便な方法は、いつか苦痛を感じますし、長続きしないように思います。
じつはわが家も、ほかのご家庭にはよくても、つくりおきや買ってきたものをすぐに保存容器に“仕分け収納”する方法は、あまり向きません。
私自身、自分がしたことなのに、なにがどこに入っているのか、すぐに忘れてしまうからです。また、夫も母も娘もキッチンを使うので、冷蔵庫をあけてパッと見で、なにがあるかわからないと、なかったことになってしまいます。
肉は肉のパッケージのまま、野菜もそのまま入っている方が、調理法を自分で選ぶことができて便利なようです。
役に立つ情報のなかから、自分に便利なものを取り入れて、生活を豊かにするって、楽しいことですよね。
【若松美穂(わかまつみほ)】
お金をかけずにセンスと工夫でおしゃれに暮らすカリスマ主婦読者として、生活情報誌『ESSE』や『サンキュ!』などで紹介され人気者に。2011年、心理カウンセラーの資格を取得。主婦業のかたわら、エッセイストとしての執筆活動のほか、講演、各メディアへの出演など多方面で活躍。夫と娘2人、母親の5人家族。埼玉県在住。公式サイト「
“いま”と“みらい”のへや」にて最新情報を更新中