SNSなどで、あえて暗めに撮ったかっこいい写真がアップされていると、つい引き込まれてしまいます。
「最初は難しく感じるかもしれませんが、いくつかのポイントに注意して光を感じながら撮れば、パッと目を引く写真を撮ることができますよ」と教えてくれたのは、写真教室を主宰する西村りつ子さん。撮影方法を詳しく教えてもらいました。
ポイントは光と影を味方につけること
背景などをあえて暗くした、重厚感のある写真。マネしてみようと思っても、なかなか思ったような雰囲気にならない! と悩んでいる人も多い撮影方法です。どんなポイントを押さえればいいのか、西村さんに語っていただきました。
●ポイント1:影を意識して撮る
撮影とは、「影を撮る」と書きます。写真を撮る際に、影は雰囲気をつくるための重要な要素。とくに、背景を暗く被写体が浮き上がるような写真(専門用語で「アンダー」と呼びます)には、影が必須!
セッティングして撮影する場合、少し光の筋を入れたり、カーテンを開けてダイレクトに光を当てたりすると、コントラストがはっきりし、影が生きた写真になります。
外で撮る場合は、建物や木々の影を利用するのもいいですね。
<カーテンを閉めて撮影した場合>
たとえば室内での撮影の場合、カーテンを閉めて撮るのとカーテンを開けて撮るのでは、写真を見てもわかるように、雰囲気がかなり変わります。
<カーテンを開けて撮影した場合>
カーテンを開けて直接光を当てることで、光と影のコントラストが強くなりました。
さらに、それをうまくきり取れば、雰囲気のあるかっこいい写真になります。
●ポイント2:サイド光で撮る
必ずしもこの光で撮ってください…というわけではありませんが、サイド光(横からの光)は、被写体の左右でコントラストをはっきりさせ、重厚な影を生み出します。
たとえば上の写真のように、被写体の右側から光が当たって左側に影が伸びている場合、被写体自体も真ん中でくっきりと、明るい箇所と暗い箇所とに分かれます。
こうやって光と影をうまくきり取ると、印象深い、かっこいい写真を撮ることができます。
長く伸びる影は、写真にストーリー性をプラスしてくれますが、どこまでを写すのかでだいぶ印象も変わってきます。影の長さを意識しながら撮ることも大切です。
光と影を操って、いろいろ撮ってみてください。さらにカメラが楽しくなること間違いなしです。