ドラッグストアの進化が止まりません。食品分野への積極的な参入の結果、食料品のコーナーは拡大傾向に。なかには生鮮食品を売る店舗もあります。最近では、スーパーより安い商品も見つかるようになり、もはやドラッグストアは、節約達人にとって買い物先としてはずせない存在。
そんなドラッグストアを、さらにおトクに活用する方法をご紹介します。教えてくれたのは、消費経済ジャーナリストの松崎のり子さん、ドラッグストア元店員の羽島早苗さん、ファイナンシャルプランナーでドラッグストア事情通の齋藤惠さんの3人。これを機会に、効率よく、しかもおトクな買い物術をマスターしましょう。

売り場の位置によって、買っていいもの&いけないものが決まってる?おトクな商品はココ!

安売り商品があちこちに
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ドラッグストアでは商品が多いだけに、あれこれ目移りしがちなもの。そこで、どこにどんなものがあるかポイントを抑えておくのが、賢い買い物の近道となります。
「見逃さないために、まず店頭の特売品をチェック、次に、飲料やお菓子が安い“島陳(しまちん)”と回って。アウトレットワゴンもチェックを」(松崎さん)。「意外な特売品があるレギュラー棚も忘れず確認を」(羽島さん)。

(A)店頭

入り口前の目立つ場所には、店のおすすめ商品があります。洗剤やヘアケア商品などの定番の特売商品や、冬ならカイロなどの季節商品を安く並べることで、客の購買意欲を高めようというお店サイドの狙いが。

(B)島陳(しまちん)

棚がないところに平台を置いて、商品を積んであるのが“島陳列(通称・島陳)”。ペットボトル飲料やインスタント食品、お菓子類などの目玉になる食料品を置く店が多い傾向が。「ドラッグストアはそもそも食品を安く設定していることが多い」(松崎さん)ので、この場所も見逃せないポイント。

(C)アウトレットワゴン

入り口側やコスメコーナーの脇のアウトレットワゴンは、季節商品の陳列場所。季節の終わりの入れ替え前には、売れ残った商品が30%オフ~半額の大特価になっていることもあります。

(D)レギュラー棚

必要な人が買う薬や日用品は奥に、その一方で、“ついで買い”を誘う食料品は目立つ場所にある傾向が。安いからといってお店の思惑に乗ることなく、必要なものだけ購入し、ムダ買いには注意しましょう。
また、このレギュラー棚には、チラシには出ていない「月間特売品」のポップがついた割引き品が見つかることも。

(E)レジ前

季節限定のチョコレート、おせんべい、ガムなどのお菓子を陳列するお店が多数。レジに並んでいて小腹がすいたとき、つい手に取ってしまう“ちょい買い”をお店サイドは期待しています。ここにある商品は、基本的にお買い得ではありません。条件反射で手を出さないようにご注意を!

ドラッグストアで買い物をするときのポイント

安いうえに便利なので、ついついカゴに商品を入れたくなってしまいますが、勢いで買わないことも大事。「なにがよりおトクか」をじっくり考えながら買い物しましょう。

●「特売!」のポップにだまされない

特売ポップにだまされない

「特売!」とあるとつい飛びつきがちですが、じつはそれほどおトクでない品も。「たとえば、『洗剤の詰め替え198円!』とあっても内容量が200ml入りで、その隣に容量違いの300mlで238円の同じ商品があればそちらの方が割安。ポップに踊らされず、内容量も確認して選ぶようにしましょう」(羽島さん)。

●常連になればサンプルや割引情報が手に入る

常連になる

店の常連になって店員と仲よくなると、おトク度がさらにアップすることも! 「買おうとした品が明日特売なら、『明日買った方がいいよ』などと教えてもらえます」(羽島さん)。また、「メーカーからサンプルをたくさんもらっているお店なら、出し惜しみせずもらえることもあるんですよ」(齋藤さん)。