もうすぐ3月3日の桃の節句です。桃の節句に白酒や甘酒を飲む習慣がありますが、昔は桃の花をお酒に漬け込んだ「桃花酒」を飲んでいたそう。
「桃の花びらを漬け込んだ桃花酒を飲むことで、邪気を払うという意味があります」と教えてくれたのは、和文化研究家でAllAbout「暮らしの歳時記」ガイド・三浦康子さん。
桃の節句の由来や、桃花酒の楽しみ方について、詳しく教えていただきました。
桃の節句に、桃花酒(とうかしゅ)風ドリンクはいかが?
3月3日は女の子の健やかな成長を願う日ですが、そもそもどうして「桃の節句」というのでしょうか?
「古代中国では、季節の変わり目に、邪気が入り込むとされ、奇数が重なる日に穢(けがれ)を払う風習がありました。3月3日の桃の節句の時季は、冬から春への変わり目。桃は木へんに『兆』と書くように、命の兆しを意味し、死などの『邪気』を払う神聖なものとして用いられました。これが日本に伝わり、女の子の成長を願う日に変化したのです」
平安時代の貴族たちは3月3日に、桃の花を盃に浮かべた桃花酒を飲んで、楽しんでいたそう。そこで三浦さんが提案するのは、桃花酒を模して、お酒や炭酸に桃の花びらを浮かべて飲むこと。
「風情が味わえますし、水や炭酸に桃の花びらを浮かべる方法なら、子どもも飲むことができますよ」
浮かべる花びらの数は、陰陽思想で縁起がいい縁起のいい奇数がいいそう。1枚でもいいですが、できれば3枚浮かべるのがおすすめです。
春の訪れを感じながら、桃花酒風ドリンクで桃の節句をお祝いしたいですね。