慌ただしい時季、お歳暮などのものをいただくシーズンは、ストックをため込みがちになるので、家の中のものが増える傾向があります。なかには加速度的に汚部屋化するお宅も…。
さて、ここで質問です。あなたは自分が片づけ下手だと思いますか?
じつは、片づけが苦手な人には共通点があるのだそう。その特徴と改善方法を、「ものが少ない暮らし」を提唱するサロンを主宰する本多メグさんに教えていただきました。

ペットボトル
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暮らし上手の達人が見てきた、ものをため込みがちな人の特徴とは?

これまでに私が出会った、ものが減らせない人の行動パターンを以下に挙げてみました。あなたも、こんなことをしていませんか? 当てはまるものがあったら要注意。自身が抱える片づけベタな傾向に気づくことが大切です。

●とりあえずものを押し込んで、一時しのぎしようとする

今でこそミニマムな暮らしをしている私ですが、じつは以前、片づけが苦手で、いつも家にものが散乱していました。
来客があったときだけ、慌ててものを戸棚や押し入れに押し込んで、片づけを終了。本来なら、押し込むのではなく、まずきちんと分別して、不要品を捨てるという手順を踏むべきなのに、です。「いつか使える」と思って、なんでも捨てずに取っておく“常習犯”でした。しかし、これでは単なるものの移動。使いやすいところにしまわなければ、いつまでたっても片づく部屋には改善されません。

●無料やオマケにめっぽう弱い

ものが減らせない人は、無料やオマケでもらえるものにすぐ手を伸ばす傾向があります。無料サンプル、ホテルのアメニティーグッズ、景品…。こういったものを喜々として収集します。
確かにお金をかけずものが手に入ればお得と思いがち。しかし、お金が浮いたとしても家の中にものが増えるので、結果的に使えるスペースは狭くなります。家には住居費が掛かっているわけですから、こうした不要なものにも家賃を払っていることを自覚すべきです。

●お得情報にやたら詳しい

クーポン

ものが減らせない人は、お得情報に詳しいです。というか、お得情報に「弱い(=振り回される)」と言っていいでしょう。
外食の際はクーポンを使って安くやりくりしたり、各種ショップや施設の割引DAYを覚えていたりしていて、お得にものやサービスを手に入れることに長けています。
とはいえ、割引クーポンを使うには、店に足を運ばなければいけません。クーポンを保管・管理し、その日・その時間にお店に行くという用事が、全部ついてまわるのです。それは、肉体的にも精神的にもそれなりの負担に。家を片づけるための手間暇と、その負担のバランスを、ちょっと立ち止まって、考えるクセをつけてみましょう。

●ペットボトルをためている

ものを減らせない人の家を見ていると、キッチンやテーブルにペットボトルが散乱しています。
ペットボトルは飲み終わったら、キッチンまで持って行き、水でさっとすすいでゴミ箱に捨てればいいだけの話。このひと手間をあきらめるようになると、「これでいいや」と心のハードルは下がりっぱなしになります。こうなると、ほかの分野でもたやすく片づけをあきらめることに…。
一旦ハードルを下げてしまうと、元に戻すのは結構大変だったりします。ペットボトルをため込むようになったら、自分は危険水域にある、と肝に銘じましょう。

●ストックが異常に多い

日用品

やたらとサニタリー用品や食品などをストックしてしまう方がいます。とりあえず買っておけば安心だし、特売だから買わなければ損と思うのでしょう。でも、お店はどこかしらで開いているもの。それに、お得だからと買い込んでも、期限ぎれを迎えてはかえって損することになります。
ではどうすればいいのか? 在庫がどのくらいあるのか把握するクセをつけましょう。収納扉をあけて、パッと見て、なにがどの程度あるのかわかるようにストックをしまうのもいいでしょう。
玄関や廊下にストックの段ボール箱がある人は、要注意です。

「家に入れない」「時間をかけて考えを変える」で対応する

ものをためこまないクセをつけるにはどうすればいいのでしょうか? やるべきことは2つあります。

まずひとつは、そもそも家に気軽にものを入れないことです。
無料だからといって、今すぐ必要ではないものまで増やすことはやめてしまうのです。持ち込みは、「お金を出しても買いたい」と真剣に思えるくらい欲しいものだけに絞りましょう。お金を出してまで買いたいものなら、活用できるはずです。

もうひとつは、「使わないものは捨てる」とルールを持つこと。
ものを減らすための時間を確保して、捨てる作業に真剣に取り組むのです。今後、自分の人生に必要か、そうでないか。これを見極めて、毎日少しずつ処分するのです。もちろん、売ったっていいでしょう。まずは小さな引き出しからでも始め、きちんとものと向き会い、必要かどうかを判断して処分していきましょう。