キッチンは異なるタイプの汚れが多く、大掃除が面倒な場所。ひとつの洗剤ではやっつけられないことも。
洗剤を使い分けて、上手に汚れを落としましょう!
ここでは家事・掃除・住宅アドバイザーの藤原千秋さんに、キッチンの大掃除の方法を教えてもらいました。
キッチンの大掃除は、セスキ水、重曹水、クエン酸水を使い分け!
●シンク回り
1.排水口のパーツを塩素系漂白剤でつけおきする
すべての画像を見る(全11枚)排水口のパーツをすべて外してポリ袋に入れ、塩素系漂白剤で約15分つけおきします。
「水で薄めて使うタイプなら、表記どおりの割合で薄めて。泡タイプなど、直接スプレーして使うものなら、薄めず全体に吹きかけます。洗いオケやタライで袋を安定させるのがポイント」
2.パーツを歯ブラシでこすり洗いする
つけおきした塩素系漂白剤を洗い流し、中性洗剤をつけて細かい部分をよく洗います。
「漂白剤でカビや雑菌を殺してから洗えば、カビの胞子などがキッチンに広がりません
バスケットの網目には汚れがつまりやすいので、丁寧に洗いましょう。
3.キッチン用中性洗剤を泡立てシンク全体を洗う
シンク回りに置いた洗剤やラックなどはすべて外し、中性洗剤をつけたスポンジでシンク全体を洗います。
「洗剤はよく泡立てると、汚れ落ちがよくなります。このままひと晩放置してから朝洗い流すやり方もおすすめ」
4.蛇口をからぶきし、光らせる
シンクの洗剤を洗い流し、全体の水気をふき取ります。
「とくに蛇口は丁寧にからぶきして光らせて」
●魚焼きグリル
1.受け皿・網に重曹をふりかけ、つけおきする
受け皿と網を取り出して受け皿の底全体に薄く重曹をふりかけ、50℃以上の湯を注いで、網と一緒に20~30分つけおき。
「湯を使うと重曹のアルカリの力が強まり、油汚れが落ちやすくなります」
2.丸めたアルミ箔で網の焦げつきをこする
アルミ箔をクシャッと丸め、網や受け皿のすみにこびりついた汚れを落とします。
「汚れがゆるんでいるので、力を入れなくても無理なく汚れが落ちますよ」
水でよく洗い流してから、しっかり乾かします。
3.重曹水でグリル庫内をふく
ウエスに重曹水を吹きつけ、グリル庫内をふきましょう。
重曹水は、重曹を水100mlに小さじ1/2ほどを溶かしてつくります。軽い油汚れを落とすのに有効。
「内側にたまった油汚れや焦げつき汚れを落とします。中に水分が残ると故障の原因になるので、最後にきれいなウエスでよくふき取って」
4.重曹水でつまみ回りをふく
つまみ回りも、重曹水をウエスにつけてふき取ります。
「白残りしやすいので、気になる場合は、かたく絞った掃除用クロスで清めぶきを」
乾いた受け皿と網を戻せば完了です。
●壁・床
1.こびりつき汚れにセスキ水で湿布する
コンロ回りの壁や床の油汚れがたまったところには、ペーパータオルをはってセスキ水をスプレーし、10~20分湿布。
セスキ水は、セスキ炭酸ソーダを水100mlに小さじ1/2ほどを溶かしてつくります。重曹より強い弱アルカリ性で、油汚れや手アカ汚れがよく落ちるのが特徴。使うときはゴム手袋を。
「コンロ脇の壁だけでなく、コンロ近くの足元の幅木の上にも油汚れが黒くこびりつきがちなので要注意」
2.クロスで全体を水ぶきする
湿布をはがし、ゆるんだ汚れを湿布に使ったペーパータオルでよくふき取りましょう。
「仕上げに掃除用クロスで水ぶきすれば、すっきりしますよ。ベタつきがひどいときは、掃除用クロスの代わりにウエスを使っても」
※クエン酸など酸性のものと、塩素系漂白剤、パイプ用洗剤など「混ぜるな危険」の表示がある洗剤を混ざると有害なガスが発生し、命にかかわります。絶対に避けましょう