家にある家具や食器、服…。お気に入りだと思っているそれらに、じつは振り回されていませんか?
必要以上にものがあると、管理や片づけに手間がかかり、なにかと暮らしが滞りがち。快適な毎日を送るなら、ものは増やすのでなく減らすこと。そんな暮らしの“引き算”がこれからは大切です。
金子由紀子さんに教わる引き算のためのものづき合い
「自分の生活スタイルやパターンを把握したうえで、なにを残し、なにを間引くかを考えています」。こう語るのは、シンプルライフを実践し、関連の著書も多数ある金子由紀子さん。ものとの向き合い方を語っていただきました。
●使っていないものは定期的に間引いてみる
家族の状況に応じ、ものの要・不要は刻々と変化するので、定期的に見直しは必要です。「教科書や作品など、子どもの学校関係のものは、学期や学年が変わると同時に不要となる場合が多いので、そのタイミングで間引くようにしています」。
●もう買い直さないつもりでつき合う
革のバッグや籐のカゴは、買ったときに聞いた手入れ法を守りながら丁寧に使います。
「これから買い替えるチャンスもそうないので、『一生もの』だと思って、長くつき合えるものを選び、味が出るよう大切に育てています」。
●惰性で使っているものをリストアップし、処分候補に
家具や雑貨など、惰性でなんとなく使っているけれど、なくてもよいものはリストアップして処分候補に。
「いらないものを書き出すことで、本当に自分の好きなものがわかります」。処分候補には忘れないよう、ふせんをはって。経過を見ながら、最終的にどうするかを決めることにしています。
●ごほうびはものより思い出
以前は、旅先で気に入った雑貨などを買うこともありましたが、最近はめっきりなくなったそう。「それより現地でのツアーに参加したり、おいしいものを食べたりと、今まで味わったことのない経験をたくさん自分にさせてあげたいな、と。ものより思い出です」。
●失敗しないよう購入計画を立てる
年初めには、どこでなにを買うのか、衣類や日用雑貨の購入計画を立て、ノートに書き込むことを習慣に。「書いておくことで本当に欲しいものが明確になり、お店で気分に流されて余計なものを買うことがなくなります」。
●自分の生活スタイルを把握し、必要でないものは持たない
服ならなにが似合うか、料理ならなにをつくるか、自分の生活スタイルがわかれば、自然とものの要・不要が見えてきます。
「服はワンピースと巻き物を基本パターンとし、料理は鍋3つでほとんどつくるので、それ以外は手放しました」。