アメリカ・シアトルに住んで十数年。エディター&ライターとして活躍するNorikoさんに、現地で話題のフードやライフスタイルにまつわる情報を届けてもらいます。今回は、日本でもコストコなどで手に入る「フラワー(小麦粉)トルティーヤ」についてレポート! 紹介するレシピは、ライトな食感で暑い季節にもぴったりですよ。
メキシコ料理がアメリカで進化した「フラワートルティーヤ」
すべての画像を見る(全3枚)アメリカから地続きで南に位置するメキシコは、アメリカ人にとってなじみ深い国です。もちろんメキシコ料理も人気で、国境付近のテキサスでは、メキシコ料理とテキサス料理を掛け合わせた「テックスメックス」というグルメが誕生していたり、ニューメキシコやアリゾナでは、メキシコ風にアレンジした「サウスウエスト」というグルメになっていたり。アレンジされながら各地に根づいています。
タコスの皮でおなじみの「トルティーヤ」は、本場のメキシコではトウモロコシ粉でつくります。しかし、変化を遂げたアメリカ版メキシコ料理では、小麦粉を使ってつくるのが主流で、本場の「コーントルティーヤ」に対し、アメリカ版は「フラワートルティーヤ」と呼ばれています。
最近、日本でブームを起こしたタコベルでも、フラワートルティーヤを使用してますよね。ちなみにタコベルは、メキシコとの国境があるカリフォルニア州の企業です。
●フラワートルティーヤは家庭でも重宝!
アメリカのスーパーマーケットでは、さまざまなブランドのフラワートルティーヤが売られています。日本でも、コストコなど輸入食品を扱う店で手に入りますよね。タコスやブリトーづくりにも、もちろん大活躍なのですが、わが家ではむしろ、手軽なスナックづくりに欠かせない食材です。
小麦粉を使っているので、合わせる食材を問わないのがうれしいのと、コーントルティーヤと違って、もちもち感があり、食べやすさも優秀。冷蔵しておけば、かなり日持ちもします。今ではすっかりわが家の常備食となりました。
●気になるフラワートルティーヤ活用レシピはこちら!
味は「平べったいパン」をご想像ください。つまりサンドイッチにできる食材は、フラワートルティーヤとの相性も抜群なんです。簡単なレシピをご紹介します。
■ハムとチーズのフラワートルティーヤロール
[材料]
・フラワートルティーヤ 2枚
・薄切りハム 4枚
・スライスチーズ 4枚
・マヨネーズ 適量
[つくり方]
(1) 各フラワートルティーヤの上にハムとチーズ各2枚を並べて、マヨネーズを回しかける。
(2) それぞれ端からくるくると巻いて、食べやすく半分にカットし、皿に盛りつけたらできあがり。
■チキン・ケサディーヤ
[材料]
・フラワートルティーヤ 2枚
・加熱調理した鶏むね肉のほぐし身 60g
・ピザ用チーズ 1カップ
・塩コショウ 少々
・タバスコやサルサなどのホットソース 適量 ※なくても可
[つくり方]
(1) 耐熱皿にのせたフラワートルティーヤ1枚の上にチーズと鶏肉をまんべんなく広げ、塩コショウを振りかける。その上にもう1枚のフラワートルティーヤをかぶせる。
(2) オーブンやオーブントースター、フライパンで片面約1分半ずつ焼き、チーズが溶けたらできあがり。食べやすく半分にカットして盛り付ける。お好みでホットソースを添える。
2つのレシピとも、アメリカ人の夫も子どもも大好きなもの。急な来客時にもささっとつくれて、簡単なランチやおやつ、ビールのおつまみになり、お弁当にもできます。軽い食感なので、暑くて食欲がイマイチ…といった際にもぴったり!
【Noriko】
アメリカ・シアトル在住。現地の日系タウン誌編集長職を経てフリーランス・エディター/ライターとなり、日米のメディアに旅行情報からライフスタイル、子育て事情まで多数の記事を寄稿する。著書に『
アメリカ西海岸ママ~日本とは少し違うかもしれない、はじめての妊娠&出産~』(海外書き人クラブ刊)