冬のコートやブーツをお手入れしたい時期です。家で手洗いできないものも、ちょっとしたお手入れや工夫でぐんと長もち。

ここではクリーニングのプロ・古田武さんに、素材別に方法を教わりました。

革のコートやムートンブーツ…家で洗えないもののお手入れ方法

●革のコート

革のコート
手洗いできないアイテムも、しっかりケアすることで長もちします
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縮みやすく、風合いを再現することが難しい革の衣類。自宅で手洗いはできませんが、衿元などの汚れをしっかりケアしておくことで長もちします。

(1)首回りや袖口に撥水スプレーをかける

皮脂汚れなどがついた部分に撥水スプレーをたっぷりかける
必ず換気しながら行うこと

首回りや袖口など、皮脂汚れなどがついた部分に撥水スプレーをたっぷりかける。必ず換気しながら行うこと。

(2)タオルでしっかりとふき取る

タオルでしっかりとふき取る

スプレーした部分をタオルでふき取ると、皮脂汚れなどがきれいに落ちる。

●ウールのコート

ウールのコート

数回程度しか着ていなくてクリーニングに出すほどではないという場合、皮脂汚れなどをケアし、ブラッシングしてホコリを落としておくだけでもOK。

(1)首回りや袖口を撥水スプレーで処理する

首回りや袖口など、皮脂汚れなどがついた部分に撥水スプレーをかける
必ず換気をして行うこと

首回りや袖口など、皮脂汚れなどがついた部分に撥水スプレーをかけ、タオルでふき取る。

タオルでふき取る

必ず換気をして行うこと。

(2)コート全体をブラッシングする

コート全体をブラッシングする

洋服用ブラシで、まずは生地の目とは反対にブラッシングし、強めにホコリと汚れをかき出す。次に生地の目に沿って全体を丁寧にブラッシング。毛並みが整い、ツヤと風合いが出る。

●ムートンブーツ

ムートンブーツ

ムートンやバックスキンのものは、スポンジでこすると汚れがよく落ちます。スポンジに色が付着するので、ブーツの色別にスポンジを変えるようにしましょう

・キッチン用スポンジでこすればきれいになる
キッチン用スポンジでこすれば きれいになる

キッチン用スポンジのやわらかい面でこする。「毛並みを逆立ててホコリを出し、次に反対側にこすって毛並みを整えます」

・つま先の汚れがひどいときはかたい面でこする
つま先の汚れがひどいときはかたい面でこする

つま先などが擦れて黒っぽい汚れがついているときは、かたい面を使って優しくこすり、汚れを落とします。仕上げにやわらかい面で毛並みを整えて

ニットの毛玉の取りかた

ニットにできてしまった毛玉。生地を傷めず上手に取るためにプロが使っていたのは、なんと食器洗い用スポンジ!
「スポンジはコシのあるかためのものを使うとうまくいきますよ」

<普通の毛玉の場合>

<普通の毛玉の場合>

毛羽立ってきてしまった程度の毛玉なら、やわらかい部分で毛並みを整えるようにこすればきれいに。

<毛玉がひどい場合>

<毛玉がひどい場合>

かたい面で力を入れず、毛玉をそっとこすって取る。仕上げにやわらかい部分で毛並みを整えるとよい。

Before

Before
Before

After

After
After

バッグなどでこすれて毛玉だらけになってしまったニットのセーターも、スポンジでこするだけでこんなにきれいに!