厳しい寒さを経て、暖かい日差しにほっとする時季ですが、油断は大敵。春からしっかり紫外線対策をしておかないと、秋口に「こんなはずでは…」なんてことに!?そこで、手軽にできるのに抜かりないお手入れ法を、トータルビューティアドバイザーとして活躍する美肌のプロ、水井真理子さんに教えてもらいました。
「日やけ止めの塗り方は?」「春に大切なケアって?」…春のお手入れの素朴な疑問、すべて解決!
春が肌にとって過酷な季節ということはわかりましたが、具体的にはどんなケアが必要?紫外線のことや、毎日のお手入れに役立つテクニックを聞きました。
Q:日やけ止めの正しい塗り方を教えて
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A:ハンドプレスしながら、ムラなく塗りましょう
日やけ止めは、ムラなく均一に塗ることが大原則。「直射日光を浴びやすい髪の生え際や、アスファルトの照り返しでうっかり日やけをしやすいフェイスライン、小鼻の周りも抜かりなく。ただし、しっかり塗り込んで、密着させておかないと、そこから化粧崩れが起こるので要注意」
日やけ止めを肌に密着させるにはハンドプレスがおすすめ。日やけ止めを額、両頬、鼻、あごの5点にのせたら、顔の中心から外に向かってのばします。仕上げに手のひらで優しくハンドプレスをして、しっかり密着させましょう。小鼻の周りは、指先で細かく塗るのがコツです
Q:そもそも紫外線って、肌にどんな影響があるの?
A:シミの原因となり、さらには肌の乾燥を引き起こすことも
紫外線が美肌の大敵といわれるのは、ズバリ、肌の老化を早めてしまうから。「紫外線ダメージは、シミのもととなるメラニンを増やすだけでなく、肌の乾燥を引き起こすことで乾燥小ジワやハリ低下を招きます。しっかりブロックして、肌を守りましょう」
Q:よく聞く紫外線A波とB波はどう違うの?
A:蓄積ダメージのA波と、即時ダメージのB波です
「紫外線A波は、長い時間をかけて肌の奥深くに到達し、じわじわと肌の弾力を保つコラーゲンなどを傷つけて、シワやたるみを招きます。一方、紫外線B波は、比較的短時間で肌の表面に炎症を起こし、日やけによるシミやソバカスの原因に」
Q:春、とくに大切なスキンケアってありますか?
A:UVケアと保湿ケアが大切です
「UVケア=夏、保湿ケア=冬のものと思っていると、乾燥しているうえに紫外線量が上昇する春のケアがおろそかになることも。また、十分に保湿することが、紫外線などの刺激に強く、日やけしにくい肌につながるので、UVケアと保湿ケアはセットで行うことが大切です」
Q:忙しい朝でも手間なくできるUVケアってある?
A:UVケア成分配合の化粧品を賢く使いましょう
主婦が忙しい家事の合間に日やけ止めを塗るのは、じつはハードルが高いですよね。「とはいえ、洗濯物干しやゴミ捨てなど、生活紫外線を浴びる機会は少なくありません。おすすめは、UVケア機能がついている乳液を選んで朝のスキンケアに取り入れること。時短ケアにもなります」
覚えておきたい!UVケアの基本用語
●紫外線A波
肌の奥まで届きシワやたるみの原因をつくる
地上に降り注ぐ紫外線のうち、約95%を占める紫外線A波。肌の奥にまで到達して肌の弾力を保つコラーゲンやエラスチンを傷つけて、シワやたるみの原因をつくる。ガラスを通り抜けるので、室内でも要注意
●紫外線B波
肌の表面に炎症を起こしシミの原因をつくる
紫外線B波は肌の表面に炎症を起こして、メラニン色素の増加を促す。肌の色を黒く変化させて、日やけによるシミ・ソバカスの原因をつくる。晴れた日はもちろん、曇りの日でも降り注いでいるので注意が必要
●PA
紫外線A波から肌を守る指標
PAとは、Protection Grade of UV-Aの略で、紫外線A波の防止効果を表す。「+」の数が多いほど紫外線A波のカット力が高い。ちなみに、PA++++は、「防止効果がきわめて高い」という意味で現在の最高基準
●SPF
紫外線B波から肌を守る指標
SPFはSun Protection Factorの略で、紫外線B波の防止効果のこと。たとえば、SPF50は、なにも肌に塗らない状態の50倍、紫外線から肌をガードしているという意味。SPF50より高い値はSPF50+で表示