たとえば、冬休みの家族旅行や年末年始の帰省で撮った子どもの写真。もうすぐ2か月が過ぎるというのに、いまだに放置状態…。整理がどうしても苦手、おっくうで手がつけられないという人はいるものです。写真だけでなく、子どもの賞状や絵なども同様。「思い出箱に保管する」という名のもとに整理しているつもりが、実際にはただ一時避難しているだけだったり…。

 もっとも、たとえ整理できたとしても、押し入れなどにしまい込むだけで、とっておいたものが実際に活躍しないのでは意味がありません。家族で見返したり、思い出を語り合えたりするきっかけに利用したいものです。子どもの写真や思い出品の管理方法について、整理収納アドバイザーの小林尚子さんにアドバイスをいただきました。

整理が大変な写真や思い出の品も、少しの工夫で片づけがスムーズになります

●事前に期限とかける時間を決めて、写真をセレクト

事前に期限とかける時間を決めて、写真をセレクト
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 撮った写真すべてをプリントしてアルバムにするのはそもそも無理な話。お気に入りをセレクトします。そのためにまず、撮影した写真はいつまでにセレクトするか、また、1回のセレクトにかける時間は60分までなどとルールを決めましょう。カレンダーや手帳に、期限を書き込んで忘れないようにしておくのもいいでしょう。

 1回にかける時間を決めて制限する理由は、セレクト写真をダラダラと増やしてしまうのを防ぐため。無制限にすると「やっぱり、あれもこれもプリントしよう」と気持ちがまとまらないものです。

●子ども自身がファイリングできるアルバムと収納場所を選ぶ

子ども自身がファイリングできるアルバムと収納場所を選ぶ

 プリントアウトしたら、次は収納です。アルバムは子どもたちにこそ見てもらいたいので、子どもが扱いやすい軽いアルバムを選びます。そうすれば、子どもが自分でファイリングすることも可能に。収納場所も、子どもの手が届きやすい、リビングの低めの位置に集約しておきます。家族が長い時間を過ごすリビングにこそ、家族写真を置きましょう。会話のきっかけになりますよ。また、次にどこに行くか相談するときに見返してみると、盛り上がります。

●アルバムは子どもごとに分ける

アルバムは子どもごとに分ける

 アルバムは「家族」単位で管理しがちですが、子どもはいずれ親から独立していくもの。わが家にはふたりの娘がいるので、それぞれが嫁ぐときに自分のアルバムを持って行けるように、子どもごとに分けてファイルしています。

●大きな画用紙の絵はコンパクトに変換

大きな画用紙の絵はコンパクトに変換

 取っておきたいけど大きくて収納に悩むのが、画用紙に描かれた絵です。こういうものは、まず、絵全体を写真に撮ってプリント。さらに絵の中でいちばん上手に描けている部分だけを写真サイズに切り取って、アルバムの上段にプリントした写真、下段に原画のよく描けた部分をファイルします。コンパクトになるからいつでも見返せるし、実物の風合いも残せますよね。

●L版以上の大きな写真や通知表などは、A4クリアファイルに

L版以上の大きな写真や通知表などは、A4クリアファイルに

 写真用ではない一般的なA4のクリアファイルにまとめます。大きな写真はサイズがまちまちなうえにファイルの中でずれやすいので、A4の紙を台紙代わりにして、そこに写真をはりつければ美しくキープできます。さらに、その行事に関わる思い出の品や配布物なども一緒にファイリング。こうしておくと、思い出を色濃く残せます。

 わが家では、子どもたちが20歳になるまでアルバムをつくろうと思っています。お気に入りのアルバムが廃番になることも考えられるので、必要と思われる数をすでにまとめて購入。将来子どもの家に渡っても、統一感があって空間をすっきり見せてくれるのではないかと思います。

●教えてくれた人

【小林尚子】

整理収納アドバイザー。テレビや雑誌などで幅広く活躍。ブログ「

ナチュラルな私の暮らし

」では収納テクニックや、暮らしを楽しむヒントを発信中。