冬の着こなしに欠かせなかった、ウールのセーター。
ウールはデリケートな素材なので、たとえ洗濯機のソフト洗いコースにしていても、風合いが悪くなったり、おしゃれ感が失われてしまうことも。
「冬物をしまう前だけでも手洗いするのがおすすめ。汚れに応じて洗い方を調整できるので、傷みも少なく、汚れもきれいに落とせますよ」とアドバイスするのは、「洗濯王子」の愛称で知られる洗濯アドバイザー・中村祐一さん。汚れに応じた正しい洗い方を教えていただきました。
白セーターについたシミや黒ずみ、黄ばみをおうちで撃退できる
冬の白はおしゃれですが、シミなどが目立つのが難点。放っておくとシミがさらに際立つことも。シミ抜きやくすみ対策をすれば、来シーズンも大活躍します。
●食べこぼしのシミには液体酸素系漂白剤+重曹
すべての画像を見る(全5枚)ケチャップなど、食べこぼしのシミは、液体酸素系漂白剤に重曹ひとつまみを混ぜてつけ、歯ブラシの背で軽くたたき、40℃の湯ですすぐ。粉タイプの漂白剤は強いのでウールには使わないで。
●黒ずんだ汚れには固形石けんをつけて
泥や皮脂、墨汁など、黒ずんだ汚れには、石けんを使うのが効果的。石けんを直接つけ、歯ブラシの背か指で軽くたたき、40℃の湯ですすぐ。
●全体の色がくすんだときは、中性洗剤+液体酸素系漂白剤でつけおき
全体がくすんだり黄ばんだりしたら、つけおきで対応します。
1.40℃の湯におしゃれ着用中性洗剤と液体漂白剤を表示どおりに溶かし、20分ほどつけおく。
2.きれいな水に替え、力を入れずにそっと押して持ち上げるのを5回繰り返し、すすぐ。もう一度水を替えて柔軟剤を小さじ1/2ほど入れて溶き、同様にしてすすぐ。
3.洗濯機に入れ、約30秒脱水する。1分からしか設定できない場合は、1分に設定して途中で止める。
4.形を整え、できれば平干し台などに広げて干す。衿元や裾、袖、肩の縫い目などは縮みやすいので、手で元の大きさにのばすときれいに仕上がる。ハンガーを使う場合は2本使用し、袖を前のハンガーにかけて重さを分散させる。針金ハンガーではなく、肩に厚みのあるものを使うようにし、のびを防止。
タートルネックのセーターは、汚れやすい首周りを重点的にケア
寒い日に欠かせなかったタートルネック。首回りに皮脂汚れや化粧品などがついてしまったら、汚れた部分だけしっかり洗いし、ダメージを最小限に。
●首回りの汚れに洗剤の原液をつけてたたく
首回りの汚れにおしゃれ着用中性洗剤を直接つけ、歯ブラシの背か指でそっとたたく。このとき、もみ洗いするとニットを傷めるのでNG。
●タートル部分だけ40℃の湯ですすぐ
タートル部分だけ、やや水温高めの40℃の湯ですすぐと汚れがよく落ちる。