すっかり春の陽気で、冬の定番ニットのセーターはそろそろお別れのタイミング。クリーニングに出すべきというイメージのニットですが、おうちでもきれいに手洗いできるんです。

気になる洗い方のコツを「洗濯王子」の愛称で知られる洗濯アドバイザー・中村祐一さんに、スタイリスト・大沢早苗さんが習いました。

コツを抑えた手洗いで、ニットのセーターが傷まずきれいに仕上がる

ヨレたり縮んだりするのが心配なセーターも、コツを抑えて洗えば風合いよくきれいに。もんだり絞ったりせず、全体に洗剤液が行き渡るように優しく扱いましょう。

1.洗剤液をつくり、目立つ汚れを下洗い

目立つ汚れを下洗い
冬に活躍したニットのセーター。片づける前に手洗いを!
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20~30℃のぬるま湯におしゃれ着用中性洗剤を表示どおりに溶かし、袖口や衿ぐりなどの汚れが目立つ部分を下洗いする。

もまずにそっと握るように

もまずにそっと握るようにし、汚れを押し出す。

2.たたんでネットに入れる

たたんでネットに入れる

下洗いした袖口や衿ぐりが外側になるようにたたみ、ネットに入れる。ネットは網目が細かく、やや小さめサイズのものだとニットが傷みにくい。

3.洗剤液に入れて洗う

力を入れずにそっと押す

力を入れずにそっと押して持ち上げるのを5回繰り返す。

持ち上げる

5回繰り返したら、5~10分そのままつけておく。

4.水を替えて2回すすぎ、柔軟剤液につける

柔軟剤液につける

きれいな水に替え、押して持ち上げるのを5回繰り返してすすぐ。もう一度水を替えて柔軟剤を小さじ1/2ほど入れて溶き、同様にしてすすぐ。

5.洗濯機で約30秒脱水する

洗濯機で約30秒脱水する

洗濯機に入れ、約30秒脱水する。1分からしか設定できない場合は、1分に設定して途中で止める。

6.形を整えて干す

形を整えて干す

形を整え、できれば平干し台などに広げて干す。衿元や裾、袖、肩の縫い目などは縮みやすいので、手で元の大きさにのばすときれいに仕上がる。

平干し台がない場合は、スカート用ハンガー2本でワイヤーネットの両端を挟むと、自作の平干し台に。ワイヤーネットは大きいサイズがおすすめ。

ハンガーを使う場合

ハンガーを使う場合は2本使用し、袖を前のハンガーにかけて重さを分散させる。針金ハンガーではなく、肩に厚みのあるものを使うようにし、のびを防止。

ニットの毛玉をきれいに取る方法は?

ワンシーズン着用すると、どうしてもできてしまうニットの毛玉。清潔感を損なうので、きちんと取り除きましょう。

●着用後や洗濯後、丁寧にブラッシングを

丁寧にブラッシング

洋服用ブラシでブラッシングをすると、からまった毛の繊維がほぐれて風合いもアップし、毛玉ができにくくなります。まず下から上にブラシをかけ、次に上から下へ。

●ボディ用T字カミソリで優しく取り除いて

ボディ用T字カミソリで優しく取り除く

セーターについてしまった毛玉は、ボディ用T字カミソリで表面をなでるのが正解。肌にも使えるものなのでニットを傷めにくく、力を入れずに簡単に毛玉が取れます。