掃除に役立つのは、なにも掃除道具に限りません。「100均ショップで購入できる三角定規が、じつは結構、役に立ちます」と教えてくれたのは、日本ハウスクリーニング協会理事・高橋敬子さん。
三角定規が掃除道具に?と驚くなかれ!じつは掃除のプロが汚れを削ったり、こそげ取る“スクレーパー”という道具に形状が近いのだそう。「掃除は、洗剤だけでなく、道具をいかに使いこなすかが思った以上に重要なんです」(高橋さん)。上手に汚れを落とすコツから、ナチュラル洗剤との合わせワザまでアドバイスしてくれました。
三角定規が汚れのこそげ取りに便利!意外な場所で役に立つ
100均ショップで売られている三角定規は、女性の手のひらに収まりやすいサイズで便利。購入の際には、ゆがみがなく、面にぴったりとフィットするものを選びましょう。
意外なようですが、スクレーパーのように使うと、フローリングやタイルなどの平面や溝の汚れを落とすのに重宝します。
すべての画像を見る(全4枚)フローリング表面のこびりつきをはがしたり、溝の汚れもかき出す
「私が現場で使用している三角形のスクレーパーは、もっと大きいものですが、家庭で主婦が使うならすっぽり手に収まるサイズが使いやすいですね」と高橋さん。
フローリングの乾いたこびりつきは底辺部分を使ってはがしていきます。鋭角部分は溝にぴったり。見落としがちな溝の汚れを、この鋭角の部分を使って、かき出しましょう。前後に細かく動かして、汚れをしっかりかき取ります。
キッチンのタイル壁の目地を汚さずに掃除ができるワザ
油汚れでうっすら黄色くなったキッチンのタイル壁。キレイにしようと掃除を始めたら、逆に目地に汚れがついた!なんて失敗はありませんか?ここでも三角定規は大活躍してくれます。
(1)まずはスポンジに水を含ませ、タイル壁全体を濡らします。じつはこれがポイント。最初に水で濡らすことで、目地に膜ができ、汚れがしみ込みにくくなるのです。これを省くと、目地を汚す原因になるので要注意!
(2)そのあとにセスキスプレーを吹きかけ、スポンジで均一に広げます。
※セスキスプレーのつくり方:100均ショップなどで購入できるセスキ炭酸ソーダを使います。重曹よりアルカリ度が高く、水に溶けやすいのが特徴。油汚れのほか、皮脂などのタンパク質汚れにも効果が。スプレー液は、水200mlに小さじ1を目安に溶かしてつくります
(3)汚れが浮き出たら、三角定規の長い辺を使って横へスライド。汚れはぞうきんでふき取っていきます。横だけじゃなく縦方向も忘れずに行いましょう。