採氷場で、ひと冬かけて凍らせた天然氷は、透きとおった見た目が特徴です。飲み物に入れても溶けにくく、薄く削りやすいのでかき氷にするとふわふわの口当たりに!

 一方、家庭の製氷室でつくる氷は内側が、なぜか白っぽく濁ってしまいます。じつはこれ、塩素やミネラル分などの「不純物」のせいなのだそう。夏場に知っておくとなにかと使える、家庭でも透明な氷をつくるワザを“氷のプロ”、今関靖将さんに教わりました。

プロが伝授!ほったらかしでできる透明氷

【用意するもの】

●カルキ抜きした水道水
●金属製のパウンドケーキ型…1個
●ペットボトルのフタ…4個
●発泡スチロール(2~3㎝厚さ)…1個

 水道水は1日程度くみおくか、沸騰させてカルキ抜きを(ミネラルウオーターは不可)。

 容器は、熱伝導率の高い金属製の大きめのものを用意。発泡スチロールは厚めのものがなければ、発泡スチロールのトレーを3枚ほど重ねて使っても。

【1】ケーキ型に八分目まで水を注ぎ、冷蔵庫で冷やす

ケーキ型に八分目まで水を注ぎ、冷蔵庫で冷やす
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 常温の水を急激に冷やすと、凍り方にムラができて空気や不純物が混ざり、白く濁る原因に。冷蔵庫に1時間程度入れ、冷水にしましょう。

【2】冷凍室では冷気が循環するようペットボトルのフタでかさ上げ

冷凍室では冷気が循環するようペットボトルのフタでかさ上げ

 冷凍室にフタを置き、型をのせます。不純物は水の表面から空気中に抜ける性質があるので、表面が凍って中に不純物が閉じこめられないよう発泡スチロールで断熱を。

【3】10時間たったら取り出し表面を割ってたまった水を捨てる

10時間たったら取り出し表面を割ってたまった水を捨てる

 側面、底面は厚く固まり、表面には薄く氷がはっている状態なら成功。表面の氷をスプーンなどで割りくずし、中に残った水を捨てたら完成です。

完成!!

 少し不純物が気になるものの、見た目はかなり透明。「気泡が残ったのは凍る速度が急すぎたため」(今関さん)とのこと。氷は袋に入れ、金づちなどで適当な大きさに割って!お酒に入れると、バーのような雰囲気に!

【かき氷で試してみたよ!】

かき氷

 かき氷にしたものがこちら。家庭用のかき氷器を使ったため、あまり薄く削れませんでしたが、いつもの氷よりニオイが少なくクリアな味で溶けにくい印象!!