日々の食費や水道・電気代を節約するのは、なかなか大変。努力の割に効果が出ずにがっかりすることも多いのでは? そんななか、見直すだけで出費カットが期待できるのが「固定費」。どこをどう見直せばいいのか、ファイナンシャルプランナーの藤川太さんに、見直しテクを教えてもらいました。

家族とお金
じつは固定費を見直すだけでかなり変わるんです!(※写真はイメージです)
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収入が減っても工夫次第で節約のチャンスはある!

長引くコロナ禍の影響で、多くの家庭で家計が変化しています。
「総務省の家計調査によると、勤労者世帯の支出は、この1年で外出が減り外食代やクルマ費、衣服代、交際費などが減少。一方で、おうち時間が増えて水道・光熱費、食費、酒代などは増加しています。心当たりがある人も、多いのでは?」と藤川さん。

こうした状況のなか、出費を見直して、貯蓄を増やした人の多くがまず実践していたのが固定費の見直しです。
「じつは20年前から収入が徐々に減っている日本では、てっとり早く効果を得るために固定費の見直しをする人が増えました。今まで面倒で先送りにしていた人は、腰を据えて実行するチャンス! 最近はネットでも、固定費の最安情報が簡単に集められるので、トライしてみましょう」

一度の見直しで、効果がずーっと続くのが固定費。これを見直さない手はありません! “今、見直すべき順”に、各固定費の見直しポイントを教えてもらいました。

●1位 通信費:見直しはもはや必須の時代!

イラストソファに親子

格安SIMか新プランは選ばなきゃソン!

日本政府の要請を受け、大手キャリアも安い新プランを発売中。
「安さに徹底的にこだわるなら格安SIM、大手の高レベル回線が必要なら新プランに切り替えを。自分で設定ができないなら、家電量販店で相談してみて」

【格安SIM】

月額料金がもっとも割安。
「大手キャリアに回線を借りているため、時間帯で通信速度が遅くなることもありますが、通常の使い方なら問題なし」

約6800※円→約2000円 マイナス4800円! 【大手キャリアの新プラン】

申し込みからサポートまで、すべてオンラインが原則。
「手数料3000円程度で、店頭でサポートが受けられるサービスがあるキャリアも」

約6800※円→約2800円 マイナス月4000円!

※「MMD研究所」より、大手3キャリアの月平均の利用額で試算

●2位 電気・ガス代:家にいる時間が増えても減らせる可能性大!

イラスト冷蔵庫

電力自由化でおトクなプランが急増

電力自由化で、新プランが続々登場。
「ネットの見直しサイトを使えば、自分に合う料金の安い会社がすぐわかります。切り替え先に申し込めば、メーターの取り替えや前の会社への解約手続きもやってもらえるので安心」

<藤川さんおすすめサイト:エネチェンジ>

電気ガスサイト

居住地域、家族の人数などを入力するだけで、利用できるプランをリスト化。

「キャンペーンでキャッシュバックがあるときなら、さらにおトク」

約15000円→約12300円 マイナス2700円!

※住所は東京都中野区、家族4人。オール電化で、東京電力からLPIOに切り替えた場合(エネチェンジの2万円キャッシュバック含む)で試算

●3位 保険料:かけ捨ての死亡保険をチェック

イラスト女性

2018年以前の契約は即見直しを!

保険料計算の基になる標準生命表が2018年に見直され、かけ捨ての死亡保険(定期保険、収入保障保険など)の保険料が大幅ダウン。
「それ以前に加入した、とくに男性の保険は見直しを。禁煙した人は、非喫煙型の割引も」

【定期保険】

男性、保険金3000万円、保険期間10年、払い込み10年として試算。

<ケース1>

契約年齢:30歳
旧保険料:3,780円
新保険料:3,150円

→マイナス月630円! <ケース2>

契約年齢:40歳
旧保険料:5,820円
新保険料:4,980円

→マイナス月840円!

【収入保障保険】

男性、年金月額15万円、保険期間・払い込み期間65歳までとして試算。

<ケース1>

契約年齢:30歳
旧保険料:4,440円
新保険料:3,420円

→マイナス月1020円! <ケース2>

契約年齢:40歳
旧保険料:5,310円
新保険料:4,185円

→マイナス月1125円!

●4位 住宅ローン:借り換えがおすすめ

イラスト窓口相談

金利の引き下げ交渉も有効

住宅ローンは、2011年に比べて、変動金利で約0.6%、10年固定金利で1%以上もダウン。
「借り換えで手数料がかかっても、返済額が減らせる可能性は大。今借りている銀行で借り換えられれば、諸費用も少しですみます」

<金利の低いローンに借り換えると…>

2010年に1.075%で借りた住宅ローン(残債2000万円)を金利0.475%のローンに借り換えた場合、月の返済額約5300円、総返済額約127万円も減!

ローン利率 1.075% ⇒ 0.475%
月返済金額 92,650 ⇒ 87,371
年間返済金額 1,111,795 ⇒ 1,048,450
総返済金額 22,235,905 ⇒ 20,968,995

→マイナス月5279円! 総額マイナス127万円!

「必要経費だから仕方なく…」
毎月ただ支払っているという人も多い固定費は、一度の見直しで家計がグンとラクになる可能性も! 早速試してみてください。