親が高齢になると気になってくるのが、「実家の片づけ」。まだまだ先のこと…とあとまわしにしがちですが、「取りかかるのは早ければ早いほどいい」と話すのは、整理収納アドバイザーのcoyukiさん。実際に、実家の片づけを行ったビフォアアフターをお見せしながら、ストレスなく片づけを進めるための秘策を聞きました。

coyukiさんの実家片づけビフォーアフター

ものにあふれた一軒家の実家を、3年がかりで片づけたというcoyukiさん。そのビフォアアフターを拝見!

<BEFORE>

荷物の多い寝室
雑多なものがたまりがちな寝室
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荷物で収納の扉がふさがれてしまった寝室も…。

<AFTER>

整理された寝室

通路もできてすっきり!

<BEFORE>

荷物の多いベランダ

たまりにたまったハンガー類。足の踏み場もなかったベランダ…。

<AFTER>

整理されたベランダ

思いきってものをなくしてすっきり!

<BEFORE>

荷物の多い洗面所

とにかくものが多かった洗面所…。

<AFTER>

片付いた洗面所

洗濯機の配置も変えて使いやすく!

段階を踏み、親の気持ちをゆるめるのがカギ

実家を片づけたきっかけは、母親が病気になったこと。そのときから、少しずつ片づけをスタートしたcoyukiさん。しかし、家じゅうにある大量のものたちの「いる/いらない」を選別し、処分するという作業は、想像以上に大変だったと言います。

「親がいなくなってから片づけるというのも1つの選択。でも片づけをしたおかげで私の母は、亡くなる前の数か月を、好きなものだけに囲まれて過ごすことができました。残された父も、快適なひとり暮らしができています」とcoyukiさん。

でも実家の片づけというと、親とのケンカがつきもの。
「大切なのは、段階を踏んで進めることと、親を否定せず、気持ちをくんであげることです」

さらに始める前に下記のステップを踏むことで、親の気持ちがゆるみ、片づけがぐんとスムーズになるのだそう。
「片づけには気力と体力が必要なので、やるなら一日でも早く始めるのがおすすめです」

●片づけを始める前の4STEP

1:まず自分のものを片づける

自分の昔の洋服や本などが実家に残っていませんか? 親に「片づけて」という前に、まず自分のものを片づけて。

2:親が困っていることを手伝う

「庭の草取りをしてほしい」など、親が気になっていることをまず処理してあげると、親の気持ちがゆるみます。

3:1部屋だけきれいにしてみる

まずは1部屋だけ、ものを移動させてきれいにしてみて。その気持ちよさを知ると、親も前向きになってくれます。

4:片づけ計画を一緒に立てる

片づける順番や、だいたいのスケジュール、かかる費用のことなどを話し合ってから、片づけを開始。

実家とのつきあい方や距離、関係性にもよりますが、多くの人にとって避けては通れない実家の片づけ問題。これを機に、できることから少しずつ、始めてみませんか。

<写真提供/coyuki 取材・文/ESSE編集部>