「同居」でも「二世帯」でもない新しい暮らし方「近居」が注目されています。近居とは、自分の両親か夫の両親と30分以内の近距離に住むことを指します。

ESSE読者300人へのアンケートによると、近居している読者は62%にのぼりました。そのうち45%が自分の親と、33%が夫の親と、残り22%が両方と近くで暮らしています。

結婚するということは、お互いの実家から独立して新しい家庭を築くということ。別世帯である実家や義理の実家と近居をしてみて、どんないいこと、悪いことがあったのでしょうか。アンケートから実際の声を集めました。

経験者の声を集めました!近居のメリット・デメリットとは?

自分か夫、または両方の親の近くに住んでいる人が感じた、近居のいいところ、悪いところとは?
子どもの面倒を見てもらえる半面、子育てに干渉されるなど、メリットとデメリットは表裏一体という傾向が浮かび上がってきました。

●<いいところ>イザというとき頼れる

頼れる
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困ったときこそ、近居のありがたみがわかるもの。

「私がケガで入院したとき、家事や子どもの世話を引き受けてくれました」(妻の親と近居/東京都・36歳)。
「夫婦で外出して遅くなってしまったとき、鍵を持っていなかった子どもが義父母のところに行って待っていたことが。寒空の下何時間も待たせることにならず、よかった!」(夫の親と近居/栃木県・43歳)。
「引っ越してきたばかりの頃、慣れない地域の風習などを教えてもらって助かりました」(夫の親と近居/石川県・34歳)

●<いいところ>自由な時間がもてる

子どもを預けて夫婦2人で出かけられる、帰省に時間がかからず気楽といったコメントもありました。
「子連れNGのイベントがあると、娘を親に預けて参加しています」(夫の親と近居/東京都・36歳)。
「子どもたちが小さな頃から泊まりで預かってくれていたので、たまに夫婦で2人きりのデートを楽しんでいます」(妻の親と近居/神奈川県・46歳)。
「実家が遠いとお正月やお盆の帰省は泊まりがけの一大イベントになってしまいますが、日帰りできて、準備の大変さもなく、気持ちもラク」(両方の親と近居/福岡県・38歳)

●<悪いところ>プライベートがない

プライベートがない

便利な一方、近いからこそ連絡もなく訪ねてきたり、日常の行動をチェックされたり…といった事態も起きがち。
「休日の早朝に突然義父がやってきて、朝ご飯をチェック。野菜をもっと食べろなどとケチをつけられます」(夫の親と近居/香川県・44歳)。

「近居とはいえ、すぐ近くに住んでいるので同居に近い! 買い物に出る回数をカウントされたり、買い物袋の中を見られて文句を言われることも」(夫の親と近居/埼玉県・36歳)。
「学生時代の友人と、バッチリメイクをして、短めのスカートをはいて出かけたら、義母に遭遇。『パパに子どもを預けて、そんな格好して!』とチクリと言われました」(両方の親と近居/群馬県・37歳)

●<悪いところ>夫がかわいそう

夫がかわいそう

とくに妻の親と近居の場合、夫の立場がなくなりがちに。

「仕事で忙しい夫より、近くに住んでいて甘やかしてくれる両親に子どもたちがなついていて、父親の存在感がなくなっています」(妻の親と近居/東京都・40歳)。
「実家の母は私が仕事で留守のときに夫を呼び出し、習い事や遊びの送り迎えをさせているよう。夫にも予定があるのに、完全に無視!」(妻の親と近居/熊本県・42歳)。
「夫はしつけに厳しいのですが、私の実家で子どもを叱ったら、父に止められたことが。それ以来、夫は実家で子どもを怒らなくなり、なんだかやりにくそう」(妻の親と近居/神奈川県・46歳)

●<悪いところ>いらないものを押しつけられる

不用品をおしつけられる

不要なものを押しつけられて困っているという声も。とくに相手が夫の親だと、断りにくいもの。
「毎回賞味期限のきれたものばかり持たされて迷惑」(夫の親と近居/福島県・47歳)。
「文房具や衣類など、夫が昔使っていたものを子どもに使わせようと持ってくる義父」(夫の親と近居/香川県・44歳)。
「姑のお古攻撃がすごい! 長男の小学校の入学式には、親せきからもらったお古のスーツを着せられて…。みんなのパンツの丈は長めなのに、息子だけ時代遅れのショートパンツ。かわいそうなことをしました」(夫の親と近居/静岡県・48歳)